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「煽りやがって……!」
雪矢のモノと触れ合っていた佐竹の逞しいペニスが微かに震え、雄臭い汁を溢れさせていた先端の割れ目から濃い粘液がとぷりと湧き出て、糸を引いて落ちる。
小さく舌打ちした佐竹は、溶けそうに熱くなった雪矢の体内から指を引き抜き、細い身体を四つん這いの体勢でそっとベッドの上に倒すと、両手で腰を支えて尻を高々と持ち上げさせた。
「や……っ、恥ずかしい……」
「いい格好だな、雪矢。お前のアナルが口を開けてひくついてるのが丸見えだぞ」
「やだぁっ!」
佐竹の指で念入りに解されたソコに、熱い視線が注がれているのだと思うだけで、身体の奥がカッと熱くなる。
羞恥に耐えられず、雪矢は思わず目の前にあった枕を抱いて顔を隠した。
佐竹の眼前に晒された恥ずかしい部分は視線に反応してわずかにひくついていて、勃起したペニスも力を失わずに先端からいやらしい蜜をこぼしているところを見れば、雪矢がこの状況で興奮していることは明らかだった。
「本当に男の経験はねえのか? 見られてるだけでこんなに感じやがって」
「経験なんて、ありません」
震える声で返された答えに納得していないのか、佐竹は鼻を鳴らして目の前に突き出された真っ白な尻を二、三度軽く叩き、マシュマロのように柔らかなその感触を楽しむ。
「もし俺より先にこのケツを味わった野郎がいたら、地獄に突き落としてやったところだ」
「そんな人、いませんってば……!」
自分でも見たことがないような恥ずかしい場所を佐竹の前に晒し、しかも軽く尻を叩かれながらも揺れるペニスの先端からダラダラと雄蜜をこぼしている自分がとんでもない淫乱になってしまったような気がして、雪矢は真っ白な尻を無意識のうちに揺らしながら、中途半端なところで放り出されたもどかしい快感に喘いだ。
わざわざ振り返って確認しなくても、佐竹がその部分に熱い視線を注いでいるのが分かる。
直接触れられてもいないのに、雪矢の雄の器官は注ぎ込まれる視線を感じ、ピクピクと震えて持ち主の興奮を如実に表してしまうのだ。
「あ……っ!」
いつまでこの恥ずかしさが続くのかと、羞恥で気が遠くなりかけたその時。
柔らかく解されたその部分に熱いモノがピタリと当てられ、雪矢の尻はこれから起こる出来事への恐怖心から固く締まった。
「おい、力を抜け」
「……だって、こんなにおおきいの、やっぱり無理です」
口で舐めるだけでも大変で、全部はくわえられなかったような巨根を、そんなトコロで受け入れるのはどう考えても無理がある。
雪矢の口から“大きい”という言葉が出た瞬間、狭い入り口に宛がわれていた熱塊が力強く脈打ち、更に体積を増した気がした。
「……」
短い沈黙の後、佐竹が自分を落ち着かせるように静かに息を吐いて、もう一度雪矢の腰を引き寄せる。
「佐竹さん」
「怪我はさせねえから、少しの間だけ我慢してろ。――情けねえが、多分すぐ終わる」
いかにも絶倫そうな佐竹の“すぐ終わる”という言葉はまったく信用できないが、雪矢にはそんなことを考える余裕はなかった。
「あ……あぁあッ、ん、は、あっ!」
すぐ終わる、と発言してすぐに、佐竹は巨大な熱の塊を雪矢の身体に突き入れてきたのだった。
「やあ、あッ、くるし……無理、んんッ」
「締め付けるな。ゆっくり息を吐いて……力を、抜け」
一番太いカリ首の部分を埋めながら、身体を倒して雪矢を宥めるように首筋に優しいキスを落とす佐竹の声もかすれて、苦しそうだ。
ゆっくりと突き入れられていく極太の肉棒が雪矢の中でピクピクと震えて、佐竹の余裕のなさを伝えてきた。
「佐竹さん、おちんちん、ぴくぴくしないで……!」
「好きでしてるんじゃねえよ」
「やあぁッ、おっきくしちゃ駄目……あ、んん!」
「お前が煽るからだろうが」
なかなか素顔を見せない佐竹本人とは違って、その分身は正直だ。
限界まで膨張して狭い肉壁の中で浮かび上がらせた血管を震わせ、力強い脈動を伝えてくる逞しいペニスに深く穿たれ、雪矢は目から大粒の涙を零して想像以上の圧迫感に耐えていた。
「雪矢。息を止めるな」
「……っ!」
四つん這いになった雪矢の上に身体を覆い被せて、佐竹が耳元で甘いバリトンを落とす。
全身を溶かす美声に強張っていた身体が一瞬緩んだその隙に、佐竹は後ろから手を回して雪矢のペニスを握り込み、挿入の衝撃で萎えてしまったソレを優しく上下に扱き始めた。
「あ、あ……!」
敏感な器官への直接の刺激と同時に、耳たぶを軽く甘噛みされ、口からは自然に甘ったるい声が漏れる。
「ん、それ……きもちいい」
「そうだ、そうやって……感じてろ」
「ああぁっ!」
雪矢の身体から力が抜けた頃合いを見計らったように、佐竹が腰を揺すり、ゆっくりとピストン運動を開始してきた。
奥深くまで埋め込まれた太いペニスがズルズルと引き抜かれて、抜けそうになる直前に、また侵入を始める。
出し入れされる途中で張り出したカリが敏感なポイントを擦り上げ、いつの間にか雪矢は身体の中に与えられる刺激に快感を覚え始めていた。
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