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 ざらつく舌で口内を蹂躙しながら、張り詰めたペニスを追い上げる手も休めないなんて。
 こんな状況下でも、なんて器用な男だと感心せずにはいられない。

「ん…、ふッ、あぁっ!」

 射精が間近に迫ったところで突然、パジャマの前を広げられて露になった乳首を抓られて、悲鳴が上がった。

「何、すんだよ…!」
「好きなんだろ。自分で弄れ」
「はっ!?…ッ、あっ」

 俺が好きなのは女の子のおっぱいであって、断じて自分の胸などではない。

 それなのに、星住は反論の余地も与えてくれず、もう片方の乳首も容赦なく抓ってきた。

「ンッ…、やぁ、痛…っ」
「イカせて欲しかったら、いやらしく弄ってみせろ」
「――っ、んんッ」

 一体どんなエロ漫画だ。

 イケそうでイケないもどかしい強さで竿を扱きながら、眼鏡の奥の目を光らせる、獰猛な獣。
 ここまできたら、とにかく射精しない事にはどうにもならない。

「馬鹿、星住…変態!」

 弱々しい声で毒づきながら、俺は羞恥心を捨てて、そろそろと自分の乳首を摘んでみた。

「もっとちゃんと弄れよ」
「…ん、…うッ」

 さっき乱暴に抓られた乳首は、少し触っただけでピリピリした痛みが走って、その後でじんわり熱い快感が広がる。

 緩急をつけた絶妙な力加減で扱き上げられるペニスも、自分でする時以上に気持ちよくて、先端からいやらしい蜜を零しながら反り返ってピクピク震えていた。

「気持ちいいのか」
「ん、イイ…っ!…は、ぁッ」
「淫乱。こんなに濡らして」
「やぁ、あ…」

 裏筋をなぞるように扱き上げられるのも、先走りでぬるつく指で亀頭を撫でられるのも、堪らなく感じる。
 何よりも、いつも冷静なイメージの星住が理知的な眼鏡の奥で獣の目を光らせて俺を見ているという事が、快感を紡ぎだす。

「やっ、ぁ…ン、あッ」
「あまり大きな声を出すなよ。看護師が飛んでくる」

 そういえば、ココは病院なのだ。
 壁一枚隔てた向こう側では、他の患者や看護婦さん達が普通に歩き回っているというのに。

 そんな事を考えた瞬間、逆に興奮して、星住の手の中の赤黒い屹立がジワッと蜜を溢れさせた。

「何だ…そういうプレイが好きだったのか、鹿島」
「違うっ」

 プレイも何も、俺は男に扱かれて喜ぶような趣味の持ち主じゃない。

「あッ、あぁっ、星住…!」
「いい声だな。想像以上だ」

 それなのに、星住の熱い手が俺のモノを扱いていると思っただけで、身体中の血が沸騰しそうに騒ぐ。

「もう、出そう…、ッ」
「我慢しなくていいから、出せ」
「ンッ、…イクっ」

 一気に沸き上がってくる射精感と、それを煽る、眼鏡の奥の熱い眼差し。

「ひぁッ!…あ、あぁ、ぁ…あッ!」

 縋るように伸ばした手で星住の白衣をギュッと掴んで。
 俺は、限界まで堪えていたペニスをビクビク震わせながら解放して、その手に濃い白濁液をたっぷり吐き出したのだった。




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