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「痛っ……」
「力を入れるからだと言っただろう。不器用な奴め」

違う! お前が変なところに指を突っ込むからだろうが!
必死で口をぱくぱくさせても、零れるのは掠れた吐息だけ。喋る事すらまともに出来ない。

やがて、入念に中を広げながら本数を増やして動き回っていた指が引き抜かれ、熱く育ったピピンの硬いモノが押し当てられた時には、いつの間にか身体中の力が完全に抜けきってしまっていた。

「やっぱり……入れるのかよ」
「当然だ」

他の男のモノがその状態になったのを見た事がないので世間一般の基準は分からないが、俺のモノと比べるとピピンのソレは圧倒的な重量感がある。
こんなモノを受け入れるのは絶対に無理があると分かっているのに。

「ステファヌス、私を拒むな」

闇に溶け込む低い声で囁かれると、心の奥底で何かがざわめいて、自分でも何だかよく分からないその感情に俺は身体を小さく震わせた。

「どうせ俺が何言ってもヤるんだろ。……さっさと終わらせろよな。お前、若いくせに長ぇんだよ」

そんな思いをピピンに見透かされたくなくて、吐き捨てるように言って注がれる視線から目を逸らす。

「安心しろ。間違いなく早く終わる。一度で終わるかどうかは分からないが……」

喉奥にくぐもった笑いの後、顎の先を擽るような静かなキスが降ってきて、ずっと足の間で熱く猛っていたピピンが侵入してきた。

「――ッ、う、あぁっ」

前に経験した時よりも、貫く熱塊の質量が大きく感じる。
締め付ける力が強いのか、頭上から聞こえるピピンの吐息も苦しそうだ。

「キツいな……私を絞め殺すつもりか」
「ば、か野郎! デカいんだっての……!」
「お前が散々煽るからだ」

いつ俺がピピンを煽ったのか。
それは全く分からないが、苦労しながらも若い国王はその馬鹿デカいモノを全て納める事に成功したらしい。
一旦動きを止め、深く息を吐き出して俺を見下ろすその瞳が、薄闇の中で熱のこもった光を放っていた。

「……動くぞ」
「んっ……、ぅ、あ」
「っ、力を抜いて身体を預けろ」
「無……理……っ、この、下手くそ!」
「まだ減らず口をたたく余裕は残っているらしいな」

少し苦しそうな声と共に腰が緩やかに動き始め、奥深くを容赦なく犯す熱塊に身体中から冷たい汗が吹き出してくる。

「う、……っ、あぁッ」
「辛いか、ステファヌス」

本当は、ここで抜いて欲しいと頼めば、ピピンがその言葉に従ってくれるであろう事は分かっている。
だからこそ俺は、どんなに辛くてもそれを口にしたくなかった。




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