無邪気な子供


6月になり、球児達の練習量が増えた。
試合が近いとトレーニングも通常の倍になる。
同時にマネジの仕事も倍になり、毎回おにぎりの具を
考えたり球児一人ひとりのプロテインの配分や水分
などの気遣いも今まで以上になる。

そんな私の現在の仕事といえば、この時期ものすごい
勢いでグラウンドに生えるイキの良い雑草達をひたすら
引っこ抜く作業。夕方といえどさすがに暑い。


「ふう」


とりあえず、一度休憩しようと立ち上がり
クビにかけたタオルで汗を拭う。


「なあなあ!みてみて!」
「ん?・・・!!」
「じゃーん!モモカン!!」


肩をちょんちょんとされ振り返ると目の前には
田島がいて、服の中には大きな丸い物を2つ手にしていた。
・・・本当、子供か!


「・・・っぷ」
「お!笑った!!」
「ほんと、なにしてるのーおかしいよー」


ふざける田島に私は笑いが止まらくなる。


「こらー!何してんだ田島ぁ!!」
「うわっ、やべぇ!!」


阿部くんがもの凄い形相でこちらにやってきて
田島のクビ根っこを掴まれ連れていかれた。


「・・・」


ふざけちゃう田島はなんだか
憎めなくてむしろ好きだななんて
思ってしまう自分がいたりする。






(田島の周りはいつもにぎやか)
(騒がしいくらいだけど、)
(なんだか羨ましい)

20140602.
田島悠一郎のイメージカラー黄
黄のイメージ
子供、にぎわい、騒がしい、喜び











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