君を愛す


あいつと一緒にいて
どれくらいが経ったのか

長いようで短かった高校時代
大学生になってからは
こうして同居するように
なったんだっけか


「・・・」


俺の肩に寄り掛かって眠る
こいつの頭をそっと撫でる
と幸せそうに緩く笑う


「たかや・・・」


静かな部屋に俺の
名前が響く


「んだよ、寝言か」


でも俺の夢を見てると
思うと嬉しかったりする


「・・・大好きだよ」
「!」


普段こいつから好きとか
聞いたことなくて顔から
火が出るかと思った

まあ、俺も普段そういう
こと言わねえけど。恥ずか
しいしガラじゃねえし。

でもこいつの大好きよりも
俺の方がもっと上の感情
ずっと一緒にいたくて
誰よりも大切なんだ

いつの間にか強く思う
ようになっていた


「愛してる。」


そんな言葉まさか
俺が言うとは思わなかった
口に出すのは大分恥ずかしい
まだこいつが寝ていて良かった
とほっと胸を撫で下ろした


愛しいこいつに
そっと手を絡ませた



君を愛す


(形のない愛を君に)

20110320.


アネモネ:君を愛す











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