最高のおくりもの




今日は私たちが付き合って一年。
記念日というやつだ。
お互いに何をしていいか分からず
私はいつも通り、悠一郎と一緒に
いれればいい。

悠一朗もそう思っていたみたいで、
いつも通り私たちはデートをする。

でも、ちょっぴり記念日っぽいことを
したいと思った私は、記念日の10日前
からプレゼントを用意していた。


「いやー!うめえ!」
「ほんと、美味しいね」


今日の天気予報は大雨の予報だったが
良い天気で真夏日となった。
とっても暑いのでやっぱり欲するのは
冷たいもので悠一郎と一緒にアイスクリーム
を頬張る。


「いっただき〜!」
「あっ」


私がよそ見をしていたら持っていたアイス
を食べられた。
満足そうに私を見る悠一郎は口にアイスを
つけ笑う。かわいい。
****
思う存分歩き食べて私は悠一郎の家にお邪魔した。


「疲れたなー、でも楽しかったな!」
「うん、とっても!」
「明日仕事早いんだろ?」
「うん、もうちょっとしたら帰るから」
「なあ、お前なんか隠してるだろ?」


悠一郎はこういうとこ鋭い。
嘘はつけないね。少し手に汗をかいている
私緊張してる


「実はね、悠一郎に渡したい物があるの」
「え!!!」
「どうしたの?」
「俺なんも用意してねえ!」
「いいの、プレゼントが欲しくてあげるんじゃないもん」
「あー!かわい!」


顔を赤くして、思い切り私に抱き付いてくる悠一郎は
まるで子犬みたいだ
そんな悠一郎にどきどきしながら用意したプレゼントを
渡す。


「さんきゅ!・・・えほん?」
「うん、でもその絵本すごいんだよ。」


最初の1ページ目で悠一郎が驚いて
声を上げた。ふふふと私は笑う。
その絵本は悠一郎が主人公なの
そして、私の気持ちがたっくさん
詰まっている。


「やばい・・・嬉し泣きしたことないくらいうれしい。」
「よかったあ」
「人生で一番の宝物になるよ、マジありがとな」


初めて悠一郎の涙を見た日だった。
とっても素敵な一日をありがとう。



最高のおくりもの


(好きになってくれてありがとう)

20130905.




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