頂き物 | ナノ


『…いや、あのさ。
全部棒読み みたいな感じで言われても全然説得力ねーしさ。

それに、ライカに無断で部屋に入って来て
勝手に寝床で寝てるような奴に言われたくねーよ。』


『まぁまぁ…。
別に良いじゃねェですか…。


それに、このベッド…。酷く安心出来ますぜィ。

土方さんも、きっと安らげるんじゃねェですか…?』


『何バカみたいな事言ってんだよ。
人の寝床に勝手に上がって…』


『姉上と…
同じ匂いがするんですよ。』





総悟に切ない表情でそう言われ、俺は息が詰まった。





『そんなの…するワケねーだろ。』


『本当でさァ…。
嘘だと思うんなら、ここで横になってみてくだせェよ。』





言われるがままにベッドに横たわると、微かに…

ほんの微かに…
懐かしい匂いがした。





『ね?土方さん…
姉上の匂いがし『覚えてねーよ。そんな昔の匂いなんて…。

とにかく…。もうアイツの話、俺の前では二度とすんじゃねェぞ…』


『土方さん…』





冷たく言い放って…

俺はライカの部屋を出た。



そして自室に戻った。



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