02

ロリはもう藍染様に渡したのかな。
グリムジョーに召集がかかってたってことは
もしかしたらまだ渡せてない
のかもしれないし…
近くを通って様子を見ようかな。


…なんて、本当は、
グリムジョーに会えたらいいなとか、
そんな浅ましい気持ちが
勝っているのだけど。




「よぉ、何してんだこんなとこで」

「えっ、あ…グリムジョー!」

「えらく荷物かかえてんじゃねーか」


私が持つ手提げの中を指差すグリムジョー。
突然後ろから現れたのには驚いたけど、
彼に会えたのはラッキーだった。

私は手提げの中にある唯一の
赤リボンで結ばれたものを渡した。




"ねえ、アンタは誰にも作らないの?"
"うーん、私には本命って人もいないし"
"手伝ってもらうだけじゃ悪いし、
材料使って自分用に別のもの作ってもいいわよ"
"じゃあ、チョコレートフォンデュしてもいい?"
"…それは許さないわよ。"




「…あぁ、これバレンタインてやつか?」
「そ、そう!あのね……」
「さっきロリの奴が
藍染に渡してるのを見たぜ」



グリムジョーがバレンタインのことを
知っているのには驚いた。
まあ、私と同じで名前と
イベントの概要ぐらいだろうけど。

変に気まずくはなりたくないから、
渡すだけ渡して、
第7宮以降も配らなきゃだからと
言ってその場を去った。


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