きっと世界は彼女を中心に回ってるんだ。
実際の世界の中心は内核なんだけど、
彼女はなんでもできて、かわいくて、性格も良くて、私との違いに落胆する。
物事には始まりと終わりがあるけど、彼女の愛され度に終わりはないんじゃないかって思う。
にこにこと笑って、口を膨らませて怒って、そんな彼女は世界に愛された、否。私という世界の何兆分の1を構成するものに愛されてないから神の愛娘。

「ほんと、あんたも嫉妬深いわねぇ」

呆れたように笑う親友を睨む。

「放っておいてよ、あの子嫌い」

たしかにいい子なのもわかる、だけど、だけど、我慢出来ないこともあるんだよ。
彼じゃなければ何の問題もなかったのに、なんで、なんで、なんで?
幼馴染を幼稚園の頃から思ってきたこの身としてはたまったもんじゃない!

「おい、雪代!悪いんだけど」

「…あ、うんわかってるよ。あとでね」

親友をおいて幼馴染に着いて行く。





「さんきゅ!」

その言葉の前には彼女の情報を教えてくれてって入ってる。
それに、どれだけ私が一喜一憂するかも知らないで、
失恋するくらいなら教えなければいい?そんなのわかってるよ。
でも、好きな人に頼まれたらどうしようもないじゃん…

「雪代ちゃーん!どうしたの?そんな所で」

「、なんでもないよ?ただ、ちょっと」

「変なのーっ!…あ、あの、」

「…うん、」

そうしてまた、幼馴染の情報を流す。

「ありがと!いつも助かるんだ、雪代ちゃんのおかげ」

「今度は、告白でもしてみたら、どうかな…っ」

「え?んー、でもなぁ…振られるの怖いし」

「大丈夫だよ、」

「そ、そうかな!えへへ…
 わかった!明日の放課後してみるね!」

「…うん」

彼女が大切だからこそ、彼の情報を流す。
彼が大切だからこそ、彼女の情報を流す。
ああ、なんてメランコリック。
私なんて、


今度は彼女が幸福になるお話かなと思っています。
相手は従兄役を想像。
続編


20110723

*前 次#



Bookmark