不寝番の夜に、たまたま目にした光景。サンジがいるかどうか確認するためダイニングの窓を覗くと、サンジは翌朝のための仕込みをしていた。その姿があまりに楽しそうで、嬉しそうで、皆のために料理を作るのが本当に好きなんだなと感じられて――私はその瞬間サンジに恋をしたのだと思う。

「ねえ、聞いて、今日サンジがさ――」
 その名前を口にした瞬間、ナミはまたかと言う顔をし、ロビンは頬笑みを浮かべた。
「大きいシーツ干すの手伝ってくれたの! ほんと優しいよね、サンジは……」
 その時を思い出し、うっとりと手を組む。シーツと格闘していた私の後ろから、洗濯バサミで挟んでくれた。その時の距離の近さと言ったら。私はそのまま私を抱きしめてくれればいいのにと思ったほどだ。余韻に浸る私と違い、ナミが「ああ、そう」とシラケた声を出した。反対にロビンは「よかったわね、クロエ」とにこにこと言ってくれる。
「うん!」
「あんた、毎日サンジくんサンジくんうるさいのよ。聞かされるこっちの身にもなってみなさいよ!」
「……ナミはサンジ嫌い?」
「嫌いじゃないけど、毎日惚気られるのはごめんだってことよ。というか、いい加減告白でもして付き合っちゃったら?」
「あら意外、ナミは恋愛に反対するかと思ったら」
 ロビンが反応する。ナミは複雑な顔をした。
「……確かに私は面倒事が嫌だから、この船での恋愛は基本禁止にしたいけど、好きになっちゃったら仕方ないんじゃない」
「えっ、もしかして今私、恋愛する許可を貰った?」
 思わずガタンと立ち上がる。ナミはまた面倒そうに言った。
「そうね、あんたの場合はいいわ。だからさっさと告白しなさい」
「……クロエちゃんが誰に告白するんだい?」
 急に飛び込んできた低い声にどきりとした。私としたことが、サンジの姿を捉えられていなかった。
 サンジはティーセットを載せたお盆を持って、ロビンのそばに立っていた。私たちが話し中だったためか、いつものようにハートマーク付きで叫ばなかったから、サンジが近くにいることに気づかなかった。
 ナミとロビンはじっとこちらを見ている。私はこの機会を逃せば一生告白しないと思い、勇気を振り絞った。
「……サンジ」
「えっ?」
「サンジに告白、しようと思ってたの……」
 サンジの反応を見てられず俯く。すると返ってきたのは――。
「――クロエちゃん!!」
 急に手を握られ、驚く。お盆をテーブルに置いたサンジは真面目な顔で言った。
「ありがとう、クロエちゃん。おれもクロエちゃんが好きだっ! ぜひ付き合って欲しい!」
「えっ、ほんとに?」
「あァ、本当さ」
「いつから私の事好きだった?」
「そりゃあ出会ったときからさ!」
 私はその答えに嫌な予感がしたけれど、でもサンジのことが好きだからまあいいかと受け入れた。ナミとロビンは「まあこうなるわよね」というような、微妙な顔をしていた。
「……サンジくん」
「はい、ナミさん!」
 くるりとサンジはナミの方を向く。
「クロエのこと、泣かせたら承知しないから」
「ふふ、私も許さないわ」
 ナミに続いてロビンも笑顔で不穏なことを言う。サンジはその雰囲気に一瞬怯んだようだったが、「まさかおれがクロエちゃんを泣かせるなんて、そんな真似しねェよ」と笑った。私はなんだかとても不安になったけれど、それよりもサンジへの好きが勝っていたからその言葉を享受することにした。

 こうして晴れて私はサンジと恋人同士になった。恋人同士がするようなことはもう全てしたと言っていい。手を繋いだりキスしたり触れ合ったり。私はとても幸せだった。サンジとそういう仲になれたのは本当に運がいいと思った。サンジとしかそういうことをしたくないと私は思ってたのに。サンジはそう思ってはいなかった。
「……また、か」
 私はサンジを前に、ため息をつく。サンジは悪事のバレた子供のように身を縮めた。私たち以外に誰もいないダイニングは静まり返っている。
 サンジが浮気するのはもう何度目だろう。もう何度も何度もその度に私はため息をついている。一度は相手の女性に掴みかかったこともあった。けれど向こうにとってサンジはワンナイトの相手だ。サンジの彼女に激昂される立場でも何でもない。だから私はサンジに怒りを向けるしかない。その怒りはいつからか諦めに変わり、今やもはやどうでもよくなりかけている。
「……もういいや」
「えっ?」
「もう、サンジが私だけを見ることはできないんなら、いいや」
「な、何が?」
 ――別れよっか。
 すんなりと、まるで前から用意されていたかのように言葉が出てきた。サンジは明らかに狼狽えていた。その様子も滑稽に思えた。
「嫌、おれはクロエちゃんと別れたくねェ……!」
「じゃあ、なんで浮気なんかするの?」
「それは……」
 サンジはそのことについて考えたことがなかったかのように、無言になった。さあ、この浮気男の口からどんな言葉が出るのだろう。私は待ってあげた。やがてサンジは口を開いた。
「……おれは、麗しいレディには愛を伝えるのが挨拶であり、礼儀だと思ってる」
「……うん」
「その挨拶をして、たまに応えてくれるレディもいる」
「うん……」
「そうなると相手しねェと失礼だって気持ちが湧く。それで――」
「浮気するんだ」
「……あァ」
 私はなるほどと納得してしまった。すべてはサンジの妙な主義から来ているのだ。
「おれはクロエちゃんしか好きじゃねェし、他のレディとはそういう行為もしたくねェと思うんだが、この挨拶はもう刷り込まれてるっつーか、癖っつーか……」
「……その割には楽しんでそうだったけど?」
「えっ?」
「私、見ちゃったんだ。サンジが朝、女の人と別れ際にキスしてるの」
 サンジは「それは違う」と慌てて言った。
「彼女からしてきたんだ、おれからした訳じゃねェ」
 私は半信半疑で「ふーん」と返した。
「じゃあ、サンジの言い訳を整理すると、サンジは麗しい女性に愛を込めた挨拶をするのが礼儀だと思ってて、その女性に求められたら相手するのも礼儀だと思ってて、女性からキスされたら拒否もできないのね?」
「……あァ」
 サンジは顔を手で覆った。
「……どうしようもねェクソ野郎だな、おれは」
「うん、クソ野郎だと思う」
 うっ、とサンジはますます反省したように俯く。私は別れる気でいたけれど、その様子を見て何となく不憫に思った。だって、サンジの言うことが本当だとすれば、サンジは生涯誰のことも愛せずに終わる。愛だの恋だの口にするくせに、一番それをわかってないのはサンジだ。
「……サンジ」
 声をかければサンジは顔を上げた。その眉は情けなく下がっている。
「一緒に恋をしませんか?」
「……恋?」
「そう、恋。サンジはわかった気になってるけどわかってないと思うんだ」
「おれが?」
 サンジは戸惑いを見せたけれど、反論はしてこなかった。
「うん……だから、私と一から恋をしませんか? 愛の意味を探ってみませんか?」
 私はあえて敬語で話した。サンジは「それでクロエちゃんとやり直せるなら」と頷いた。

 ――愛。(性愛の対象として)特定の人をいとしいと思う心。互いに相手を慕う情。恋。
 辞書で意味を引くと、そんな言葉が出てくる。今、どちらも愛がない状態だ。私のサンジへの愛は冷めきっているし、サンジから私への愛ははじめからない。そう言えば、サンジはショックを受けたようだった。
「クロエちゃんが、おれを愛してないのはかなり……クソショックだけど、おれはクロエちゃんをはじめから愛してる!!」
 ううん、と私は首を振って、ゆっくりと諭すように言う。
「サンジの愛は、みんなへの愛だよ。サンジは博愛主義で、特定の人を愛することなんてできない」
 私たちは着いた島のカフェで話している。こんな話を一味の誰かに聞かれたくないし、もっと開放的な場所で話したかったから。
「そんなことねェ、おれはクロエちゃんのことが好きだから付き合って――」
「……告白したのがナミだったら、どうしてた?」
 サンジははっと私を見た。それが答えだった。
「ほら、ね? サンジは優しいからみんなを愛そうとしちゃうんだよ。特別な誰かを作れない」
 私はアイスティーを啜った。ずず、と音がして空になったことに気づく。こういう時はいつも、サンジがスマートに店員を呼んでくれるのだけれど今のサンジは気づかないようで、「おれが博愛主義?」とブツブツ言っている。私が呼んだ店員さんが可愛い人だったのだけれども、サンジはまるきりスルーして言った。
「……クロエちゃんの言うことが本当だとして……でもクロエちゃんはおれともう一度恋をしてェんだろ?」
「私はサンジに本当の恋を知ってもらいたいだけだから、その相手は私でなくてもいいの。一緒に恋をしないかと言った意味は特にない。とりあえずサンジに私が今言った話を聞いてもらいたかったから、そう言っただけ」
 サンジははちゃめちゃにショックを受けたような顔をした。いい気味だ。
「……じゃあサンジ、お得意のナンパでその相手探しておいでよ。私は私で過ごしてるから」
「いや、ナンパなんかしねェ……おれは、クロエちゃんと恋がしてェ。やり直してェんだ」
 サンジはいつになく真剣な表情で言った。付き合って欲しいと言ってきた時の顔より、数倍は真剣だった。
 私はサンジをとりあえず信じてみることにした。
「……そう思うなら、いいよ。相手になってあげる」
「ほんとか!?」
「けど、サンジが私に真剣じゃなくなったらすぐにやめるからね」
「……あァ、わかった」
 私たちはカフェを出て街を歩いた。
「買い出しはいいの?」
「あァ、最終日にするからまだいいんだ」
「そう」
「クロエちゃんは行きたいとこないかい?」
「私、ちょっと本屋に寄ってみたい」
「……ついてっても?」
 サンジは遠慮がちに言った。私は「ご自由にどうぞ」と応えた。
 本屋を見つけて入る。中には見たことのない本が並び、私は興奮した。それはサンジも同じようだった。
「うおっ、なんだこのレシピ、見たことねェ!」
「……すごいね」
 私たちは何時間でも本屋にいれるような気がした。実際に二時間は本屋にいたような気がする。財布の紐も緩くなり、お互いに大量の本を買っていた。
「いっぱい買っちまったな」
「そうだね、一旦船に置こうか」
 サンジは私の分の本も持ってくれていた。そう提案すると、「だな」と彼は頷いた。重い荷物を持っているからか、サンジは美女を口説いたりはしなかった。
「……こうしてクロエちゃんとデートするのも久々だな」
「だね、誰かさんがナンパ始めるから、私は一緒に歩きたくなくなった」
「…………」
 サンジはおもむろに荷物を道端に置いたかと思うと、地面にひれ伏した。土下座するようなかたちだ。
「サ、サンジ?」
「クロエちゃん、本当に悪かった……!! 謝って許してもらおうなんざ思っちゃいねェが、おれは謝り続けることしかできねェ」
 サンジは本気で謝ってくれているようだった。周りを歩く人々は好奇の目でサンジを見ている。私はしゃがみこんだ。
「……反省してるならいいよ。それに私たち一から恋するんでしょ? もう謝る必要はないよ」
「でもおれは最低なクソ野郎だ……!!」
「それはそうだけど……とりあえず立とう」
 サンジの手を引いて立たせると、彼の膝を払った。
「せっかくのスーツが……」
「スーツなんてどうだっていい。おれはこれからもクロエちゃんに謝り続けねェといけない」
 サンジはようやく自分の犯した罪の重さに気づいたようだった。
「……謝るのはもういいよ」
 私は言った。
「私の中ではリセットされてるし、もう意地悪なこと言うのもやめる……サンジがこれから心を改めてくれればそれでいい」
「クロエちゃん……」
 サンジは私の手を握ろうとして、やめた。うん、触れ合うのはまだ早い。その心持ちだ。
 船に本を置いてもう一度街へ出る。私は服も見たかったから、一緒に服屋を探して歩く。その間もサンジは美女に目を向けず、前を見て歩いていた。心を入れ替えたのだろうか。
「あら、クロエ、サンジくん」
 ナミとロビンと、荷物持ちをしているチョッパーとばったり出会った。サンジの様子を盗み見れば、彼は目をハートにしていなかった。
「サンジとクロエが歩いてるとこなんて久々に見たぞ!」
「ははは」
 私は笑って誤魔化すしかない。
「……ナミ達はどこで買い物してたの?」
「あっちの方にある服屋よ。しっかりしてるし値段も安いし、いいとこだったわ」
「じゃあ、そこ行ってみようか」
「うん」
 サンジの言葉に頷く。
「……なんかサンジ、いつもと違ェなァ」
 チョッパーは顎に手をやりながら不思議そうに言った。
「いつもはナミとかロビンに目をハートにするのに……」
「……おれァもう、そういうのはやめたんだ」
「やめた? なんでだ?」
「おれはクロエちゃんしか、もう見ねェ」
 ロビンとナミは顔を見合せて笑い、チョッパーは「そうなのか!」と驚いた。
「クロエ、いっつも悲しそうな顔してたもんなァ……よかったな、クロエ!」
「……うん」
 サンジが私をじっと見ているのがわかった。けれど私はわざと目を合わさなかった。そのままナミたちと別れた。
「……ごめんな、クロエちゃん。おれは君を不幸にさせてたんだな」
「まあ……過ぎたことだし」
 ナミたちが行った服屋に向かいながら話す。サンジは口にくわえていたタバコを手に取った。
「……クロエちゃん」
「ん?」
「おれ、こんなこと言う資格ねェかもしれねェが、一生君を大切にしたい。だから、おれと付き合って欲しい」
 サンジの目は明らかに今までとは違っていた。私を見つめる眼差しは常に真剣なものになっていた。
「……いいけど、私はまだサンジのこと好きじゃない」
「えっ!?」
「私のことが好きで大切にしたいなら、私を惚れさせて欲しい」
 そう言えば、サンジは難しい顔をした。いつもなら「すぐに惚れさせるよ!」とか軽く言ってのける彼が、答えに窮している。その様子がおかしくて、笑ってしまった。
「ふふ……」
「えっ、何か笑うとこでもあったかい?」
「いや、サンジが困ってるのが面白くて……」
 サンジはますます困ったようだった。それから言った。
「……クロエちゃんのためだけにケーキを作りてェんだが、どう?」
 サンジは自分の得意なことで勝負しようと思ったようだった。
「うん、いいよ。材料買ってこう」
 服は別に明日買えばいい。そのままUターンして船へ向かった。
 今日の見張り番はゾロだった。彼は案の定甲板でガーガー寝ていたが、私たちがやってくるとその気配で起きた。
「……なんだ、お前らが一緒にいるとこ久々に見たな」
「ふふ、色々あるの」
「……そうだ、マリモの頭じゃ考えられねェだろうが色々あるんだ」
「あァ!?」
 喧嘩に発展しそうだったので、私はさっさとサンジをダイニングへ連れていった。
「……ここで作るとこ見てていい?」
 カウンターに座って問うと、サンジは「もちろん」と笑った。
 スポットライトが当たっているかのように、それからのサンジは輝いていた。流れるようにパスタ生地を捏ね、果物を刻み丁寧に盛り付けていく。その顔を盗み見れば、やはりお菓子を作っているのが楽しいらしく、うすく微笑んでいた。それを見て私の心臓が跳ねる。私はやっぱり料理しているサンジに弱い。
「……できた! パイナップルのラビオリとバーベナのソルベ、パッションフルーツソースを添えて」
 二時間はかかっただろうか。私は彼の踊るような指先を見るのに夢中だったから、そんなにかかったとは思えなかった。
「遅くなってごめん、けどどうしてもおれの最大限のものを作りたくて……クロエちゃんをイメージしてみたんだ。クロエちゃんの麗しさをラビオリに、賢さを紫のバーベナで表してみた」
「どうかな?」とサンジは不安げにこちらを見つめる。私はそのひと皿をまじまじと見た。パイナップルの挟まれたラビオリに紫のバーベナのソルベが寄り添い、薄い緑のソースが絶妙に皿を彩っていた。これは芸術品だと私は思う。この色彩のバランスとセンス、そして盛り付けはサンジ以外の誰にもできないだろう。
 私はそのまま無言でフォークを取り、そっとラビオリに刃を立てる。柔らかい感覚。口に入れればふわっとパイナップルの香りが広がった。パスタの独特の風味は抑えられている。
「……おいしい」
 思わず言ってしまった言葉に、サンジは笑った。
「そいつァよかった」
「このソルベも美味しいし、ソースだって美味しい。というか、このお皿自体が芸術だと思う……!!」
 私の口は止まらずしゃべり続ける。
「なに、このソースの絶妙な落とし方! こんなことできるのサンジだけだよ、絶対絶対他の人にはできないよ!!」
 サンジは私の勢いに戸惑っているようだった。
「そんなことねェ。誰にだってできるさ……」
「サンジだからできるんだよ、他の人が真似したってこのひと皿にはならない。サンジの料理センスは飛び抜けてると思う」
「……ありがとう」
 サンジは照れているのか口元を隠して言った。「どうしたの?」とわざと聞いてみる。サンジは目を逸らして応えた。
「いや……おれクソ嬉しくて、今にやにやしてるからクロエちゃんには見せられねェ」
 その姿があまりにも可愛くて、私はずきゅんと心臓を撃ち抜かれた。それはずるい。普段大人ぶってるサンジがそんな一面を見せたらころりといってしまう。私も例外ではなかった。
「……サンジ」
 立ち上がって彼の頬にカウンター越しにキスする。
「なっ!?」
「ふふ、私サンジのこと好きになっちゃったかも」
 驚く彼に言えば、サンジはへなへなとその場に座り込んだ。
「……よ」
「よ?」
「よかったーーーー!!」
 サンジはほっとしたようだった。それからがばっと起き上がった。
「……クロエちゃん」
「はい」
「おれと、もう一度付き合ってください……!!」
 まるでプロポーズでもしたかのような、緊張した顔でサンジは言った。
「はい」と私は応える。サンジは嬉しそうに私の手を握ろうとしたので、私は手をすっと遠ざけた。
「えっ」
「手繋ぎはまだ早い!」
「えー……クロエちゃんおれにキスしたのは……」
「あれは友愛!」
 サンジは納得していないようで「そんな……」と眉を下げている。その様子に笑みがこぼれる。
 サンジとはこれからまた、じっくりと恋をしていきたい。果たしてサンジが特別な愛を私に注いでくれるのかはわからない。けれど、信じたい自分もいる。私が伝えたかった「愛」が、サンジにも伝わるかもしれない。その日を信じて、私はサンジと歩むしかない。
 うまくいかず、サンジと私は別れるかもしれない。でもその次の相手とサンジがうまくいって、サンジの心に深い愛が実れば、私はそれでいいと思う――私の信じる愛は、相手の幸せを願う気持ちでもあるから。

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