ひと夏の思い出
よく晴れた真夏のとある休日。
いつもの5人組は要宅の庭に集まり、昼食を取ろうとしていた。昼食なのに何故庭に集合しているのかというと…
「さぁ、始めよっか!真夏の流しそうめん祭in塚原家!!」
…というわけである。
声高らかに開始合図をした千鶴をスルーして、3人はそれぞれに行動をしていた。
「うぉい!人の話は聞かんかい!!」
「千鶴うるさい。ここ竹がズレてたんだよ。直してたんだから反応しなくてもしょうがないじゃん」
「むむむ…、じゃあゆっきーは許そう。ゆうたんは?」
「俺は合図したときちょうど要のお母さんのとこに切ってもらった具を取りに行ってたよ」
「そ、そう。で、要っちは…って、何でもう流し始めてんだよ!!」
「あぁ?うるせぇよ。とっとと食うぞ」
「あ、要くん。僕が流しますよ。要くんは皆と食べてください」
「いや、別にお前が食っていいぞ?」
「いいえ、場所も水もお借りしていますから。これくらいは僕にやらせてください」
…というわけで流しそうめん、始まりです。
春が流してくれるそうめんを上の方で悠太が取る。その少しの残りと新しく流れてくるものを祐希が取り、その残りを要が取る。春には上方で取っている悠太が食べさせる。そしてまた次のそうめんは悠太が取り…
「…俺だけ食えねぇじゃん!!」
「え?千鶴もそうめん食べるの?」
「あったり前だろ!何でそこで驚かれんだよ!」
「だって、千鶴は最後に残った竹を食べるんだと思ってたから…」
「俺はパンダか!」
「へぇ〜、子ザルでもパンダが竹食うってことくらいは知ってんだ」
「むきー!皆で俺を馬鹿にしてー!!」
「ち、千鶴くん。ほら、千鶴くん用に流しますから」
春は皆が食べている間に千鶴用のそうめんを流す。流しそうめんが始まって15分。やっと千鶴は一口目を食べることができた。
「う、美味い!春ちゃんありがとう!!」
「はい。良かったですね、千鶴くん」
「…あ、千鶴ピンクのそうめん食べてる」
「え?そうだけど…、ゆっきーも欲しいの?」
「え、知らないの千鶴。ピンクのそうめん食べると乙女っぽくなるんだよ」
「そうそう。男らしくなりたいなら、緑のそうめん食べなきゃ」
「え、えぇ!?そうなの!?」
「「ウソ」」
「…ばっかじゃねぇの」
「春ちゃーん!!皆がいじめるよー!!」
「大丈夫ですよ。ね?」
「皆〜、そうめん追加分持ってきたわよ〜」
真夏のとある休日。
皆の夏の思い出がまた一つ増えた。
(それはいつまでも忘れられない)(宝物となる)
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奏夜さまのところでキリ番を踏んだのでリクさせていただきました(^^)
君僕5人組…なんて楽しそうな流しそうめんなんだ…笑
みんなで過ごした夏って忘れられない思い出になるんやないかな、うん、いいないいな(^ω^)
奏夜さま、素敵な小説をありがとうございました!18000打本当におめでとうございます(^^)
2011.07.03
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