31.





[水希視点]









ブン太の手を引いて話し場所を探す

歩いてる途中ブン太は無言のままだった。













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水希「(あ…更衣室あるじゃん)」









バレンタインデーの今日、
購買に行く人はかなり少ない

その近くにある更衣室は
話すにはうってつけの場所だった。

















水希「よし、ここなら人は来ねぇ」



丸井「…」







水希「…その、桃子と何があったんだ?」













ブン太の手を離し、そう尋ねるけど
表情は暗く空気も重たいままだ






















丸井「…桃子に告白したんだよぃ」



水希「えっ!!!?」













つい感情のまま大声で返事をすると
あたしの反応は想定内だったのだろう、
引きつった笑顔をこちらに向ける









水希「それ、いつだよ!?」




丸井「最近」




水希「最近って·····まじかよ」












合宿の時桃子が好きだと告げられ
行動に移すと宣言されていたから
何かしら動きがあったんじゃないかと
思ってはいたけれど、





まさか、告白をしていたとは思いもしなかった。




















丸井「…けど、駄目だった。振られたんだよぃ」






水希「·····。」












丸井「桃子も、困ってた

俺があんなこと言わなきゃ」






水希「·····?」


















あたしは目をそらす事無く
ブン太を見つめ続けたけれど
平気なフリをして話をするブン太に
自分の胸もズシリと痛くなる





















丸井「…俺なら跡部より幸せにしてやれる、って」



水希「……!」










丸井「…あの二人がまだ
両想いなんじゃねぇかって考えたら、、
もう止まらなかった」





水希「……」













沈黙の中、ゆっくり記憶を蘇らせる。



文化祭後氷帝と合流し跡部と和解した桃子

あれから半年は経つけれど
二人が今どんな関係なのかあたしは知らない。





けれど桃子はあの時、戻ってきた時

とても清々しい顔をしていた、筈。













けれども、それが過去の恋に決着をつけた
清々しさでは無かったら·····?













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