と同夢主




「はい、どうぞ」

「は……え、?」

「何を呆けてるんですか。せっかく作ったんだから喜んでくださいよ、偶には」

「いや、だって君が…こんな……」

「今日誕生日なんでしょう、風の噂で聞きました。まあそういう日くらい本格的に腕ふるってあげてもいいかなと思いまして」

「………普段は本気じゃないってことかい」

「まさか。でもちょっとだけ意識が高かったのは本当です。じゃなきゃ人間の死体をここまで調理できませんよ」

「………」

「はい、血がワイン代わりになるんですよね?料理も出来るだけ好みに近い…ハズなんで」

「………」

「―― 誕生日、おめでとうございます」

「……ああ」



(まあ正直貴方が生まれてなかったら私がこんな目に合うことはなかったんだなあ、と考えると中々複雑な気持ちになるんですけどね)
(せっかく人が殊勝にしてるのにブチ壊さないでくれるかな。これだから君はcoolじゃない)
(人間に人間料理を集りに来る疫病神が今更殊勝になっても笑えるだけなんで)




愛情が1mmくらいしか感じられないけどちゃんと祝ってます。
誕生日おめでとう月山さん!

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