[きれいとしかいえない緑の葉っぱと
そこをふく風はわたしのだいすきな世界です。]
と、亜良ちゃんのエッセイは始まっていた。
柔らかく穏やかな雰囲気ね、と葵先輩は言った。
「あたしはエッセイとかが専門じゃないんだけど、
亜良ちゃんの文章は優しくて誰にでも受け入れられるわ。」
「ほんとで、すか!?」
「うん。明日朱鳥に見せてみて。」
「はい!」
[人生なんて良く分からない]
あたしのエッセイはこんな書き出しで始まっていた。
言っとくけど、ふざけてるんじゃない。あたしはそのまま書く。
「成留ってさ、気取って無いからこんな斬新な書き出しが書けるのね。」
葵先輩の目がスウっと細められた。
「朱鳥はこういうの大好物よ。また明日、ね。」
「はい!」
−文芸部活動報告書―
分かった事
・適当。
・「TA」が仕切っている
・なんか訳あり
記入者 井塚 成留
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