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子兎と毒蠍



ミーンミンミン

ミーーーン、ミーーーン

アハッ☆、セミうぜぇ蒸し焼きにしてやろうかな……
やつらのせいで体感温度が5度上がっている気がしてきた…

でも、それでも太陽の光に当たっても全く害がないことは純粋に嬉しい。前世で手に入れられなかった念願のモノ

こんなに暑いとは思っていなかったが…

『暑い…喉乾いた』

ランボが来た日からリボーンと本気の手合わせを始めている。リボーン凄くいい遊び相手だ。この間聞いたら頼んでいたモノはまだ出来上がっていないらしい。出来上がるのが楽しみで最近はよく眠れなかった……
ボーッと考え事をしているといつの間にかママチャリにメットでゴーグルという変わった格好をしたお姉さんがいた。

お姉さんはメットとゴーグルをはずすと私の方にジュースを投げてくれた

って、めっちゃキレイな人じゃん!!

「よかたらどーぞ」

そのままその場を去っていくお姉さん……
うぉー!!美人はやることが違うわ〜〜

ジュースを受け止めようとしたが、運悪く手が滑り受け止められなかった

『あ、こぼれちゃった…』
拾おうとしたが、ジュースは奇妙な音をたてて毒々しい色をした液体が漏れている。

厄介なことに毒の匂いにやられてカラスが1羽落ちてきた。

それを見た瞬間椎菜は全力で走りながら家に帰っていった

『リボーン大変!!外!ジュース!鳥が!』

「んっ?」

『んぎゃあぁあぁ!!!!』

振り向いたリボーンの顔にはごっそりとカブトムシが張り付いていた。
叫び声をあげたことで今は部屋を飛び回っている。

気持ち悪っ……

『おまえ樹液分泌してんのー!!?』

「これはオレの夏の子分達だぞ情報を収集してくれるんだ」

それって虫語話せるってこと??凄すぎだろ……

「おかげで情報がつかめたぞビアンキがこの町にきてる」

いや、ビアンキって誰…?
「昔の殺し屋仲間だ」

『Σおい、心読むな!!』


ピーンポーン
「イタリアンピザでーす」


うわぁー、やな予感するわー

『お母さんいないの?』

下に降りていくと玄関に人が入っていた。さっきのお姉さんだ…

不法侵入だよね。玄関開けてないよ、私。

「お待たせしました。あさり<ボンゴレ>ピザのお届けでーす」

そう言うとてに持っていたピザの箱を開ける

「めしあがれ!」

ちなみに彼女はガスマスク装着済。

準備いいんだね…

『ぐっ…くる…しぃ!』

って!!こんなところでまだ死ねるかってーの!!!

最後の抵抗と言わんばかりに、とりあえず近くにおいてあった靴べらを投げつけた。

そのすぐ後に、リボーンがお姉さんに向かって銃を打ち箱が外へ飛んでいった。その上に鳥が三羽落ちてくる

哀れ!!鳥たち、御愁傷様……

「ちゃおっスビアンキ」

「リボーン……」

あ、この人がビアンキさんか

つーか何で私が殺されかけてんの……

「むかえにきたんだよリボーン、また一緒に大きい仕事しよ」

お願いします連れて帰ってください。
マジでお願い300円あげるから!!

「やっぱりあなたに平和な世界は似合わない、あなたのいるべきはもっとスリリングな闇の世界なのよ」


ビアンキは訴えるようにリボーンに言う。

しかしリボーンはすぐに否定の言葉を返す。


「言ったはずだぞビアンキ、オレにはシナを育てる仕事があるからムリだ」

「………かわいそーなリボーン十代目が不慮の事故か何かで死なない限りリボーンは自由の身になれないって事だよね」

『えぇー』

なんでそうなる…………
いくらなんでも勝手すぎるし、こっちだって言いたいことくらい言ってもいいよね♪

「まっててね、十代目をころ…死んじゃったらまた来るね…」

ビアンキはそう言い残し立ち去ろうとする




















が、それは叶わなかった。
がっちりと椎菜に腕を掴まれている。


『…………………ふざけないでください』

椎菜いつもと変わらない調子で淡々と言葉を吐く。

『いいですか?大体こっちは望んでもいないのに勝手に家庭教師だとか言ってこられてとっても迷惑なんです。わかります!?あぁ、それにあなたなんのためにリボーンを連れて帰ろうとするんですか?一応確認しておきますけど、リボーンはボンゴレに依頼されてここに来ているんですよね?私が殺されたらリボーンの観察不行き届きとして、ボンゴレから消されるんじゃないんですか?あなたもただじゃ済まないと思いますけどね。つまり、あなたのその行動で大事な人間を陥れようとしていたってわけですよ。ここまで言ってわからないほど馬鹿じゃありませんよね。結局この行動で一番困るのはリボーンですよ。私を言い訳にあなたの勝手な自己満足に巻き込まないでください。

言いたいことはこれだけです。今すぐ目の前から消えてください。さようなら』

一気にまくしたててやると、ビアンキはあっけにとられていた。

椎菜はそんなビアンキを一瞥すると部屋へ戻って行った。


********

次の日の朝キッチンに足を踏み入れようとするがあり得ないものを見てしまい椎菜は固まった。

『おはようリボーン、これは一体どういうことか説明して貰えるかナ?』

いつもの笑みもさすがにひきつっている。
キッチンにはビアンキが立っており、明らかに人外の食べ物を作っている。

「言い忘れていたがビアンキは毒サソリっつーフリーの殺し屋で今作っているのは、毒を食らわすポイズンクッキングだぞ」

そんなもん人んちのキッチンで作るんじゃねぇよ!!
思っていても口には出さない。

「椎菜昨日あなたに言われてから自分なりに考えてみたの。」

ゆっくりとビアンキが話し始める。
それを椎菜は黙って聞いている。

「あなたのことを殺すのはやめるわ。昨日はごめんなさい。」

『………私も昨日は言いすぎたと思ってるから。きにしないでよ。それにビアンキはリボーンのことが好きでちょっと空回りしちゃっただけだから、ね?』

涙ぐみながらビアンキがはなすと、椎菜はスッとハンカチを差し出す。

綺麗な女性に涙は似合わないわ!!!

という心情が如実に物語っている行動だ…
するとビアンキはギュっと椎菜に抱きついた。

「とってもいい子ね!!ありがとう。私のことを許してくれるなんて」

どうやらこの行動により、ビアンキはどうやら椎菜に惚れてしまったらしい。
もちろん、友情的な意味で。

「リボーン私もここに居ていいかしら?」

「いいぞ。もともとビアンキにはこいつの家庭科と美術を持ってもらおうと思っていたところだ。」

『お姉ちゃんができたみたいじゃん、やったー!』

大喜びをしながら、学校の支度をしに行った椎菜リボーンは呆れ顔で、ビアンキは微笑ましそうに見送った。



―――――――――――――――――――――――

『おっはよー!!花、京子』

「おはよ、アンタ朝から元気ね。」

「ふふっシナちゃんおはよ今日はおにぎり実習だね」

『それそれ。すっごく楽しみ!流石京子よくわかってるね』

「まったくアンタも相変わらずね。」

「そんなとこがシナちゃんらしいよね」

『でもさ、お腹いっぱい食べれんじゃん』

そんな会話をしながら私たちは学校に登校した。




















「「「今日は家庭科実習でつくったおにぎりを、男子にくれてやるーっ!」」」

と言う掛け声のもと、どーんとおにぎりを持っている女子達

「「「うぉーーーー!!」」」

掛け声を聞き雄たけびを上げる男子達

だが……………………………


















「椎菜ちゃん、あたしの作ったおにぎり食べて!!」
「あ!ずるい私も食べて貰いたいのに」
「シナ私のおにぎりも食べて」
「ちょっとあんた!!抜け駆けなんてさせないんだから」

椎菜に誰があげるかで教室内が修羅場と化した。


『私みんなの分全部食べれるから、それじゃあ一個ずつ頂戴?そしたら喧嘩しなくて済むよね』


その言葉に納得し、女子は一気に椎菜のもとに向かい一個ずつおにぎりを渡して行った。

そのあとで男子のもとへ女子が行く。

その間に椎菜は自分の席に座りおにぎりを食べていた………女子全員分。

「椎菜さん!/シナ!」

『ほふひたふぉ(どうしたの??)』

「「おにぎり下さい!!」」

『ん、いいよ。はいどうぞ』

おにぎりをあげると二人は嬉しそうでした。

それをほかの男子はうらやましそうに見つめていた。



標的06/end
あとがき

まあ、書きたかったのは、ヒロインは女子にモテモテということです。

男子にももてますが、みんな女子怖くて椎菜ちゃんに近寄れないんです。

ごっきゅんともっさんは別ですけどね(笑)

↓おまけ

























獄寺「椎菜さんあの、おにぎりどれぐらい食べたんですか…」

椎菜『クラスの女子全員分と、自分の作った30個引く4個だから………………32個ぐらいじゃない?いつもより少ない方だけど、どうかした』

獄寺「い、いえなんでもありません」

山本「よく、そんな小さい体に入るな………」


若干、男子二人は引いていました。
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