十六夜様から《相互記念》


 









さいあく、さいあく、

マジさいあく!

あのヤロー………っ!










『バスルーム・ラブタイム』










朝起きてまず感じたのは息苦しさ。
瞳を開ければ土方の腕が俺の身体の上に乗っていて前から抱きしめられている。
なにこのこっぱずかしい体勢。
やめてよね。
男同士抱き合って寝ても気持ち悪いだけじゃん。

土方の腕を乱暴に振り落として起き上がれば股に感じる違和感。
ドロドロしてる。
これは……、

「こいつっ、中出ししやがってっ」

拳を握りしめわなわなと震えた。
中出しは大嫌いだ。
後始末とか大変だし、腹壊すし。
するなって言ったのに。
まぁ昨夜は二人ともデロンデロンに酔ってたから仕方ないといえば仕方ないのかもしれないけど。
でもこの尻のアナに残るドロドロは気持ち悪くて嫌なのだ。

出されてすぐはそりゃあもう気持ちいい。
中の壁に当たる感触とか、あっついのが弾ける感覚とか。
でもしばらくするとそれは冷えて腹の中で気持ち悪いものになる。

出してすぐ掻き出してくれるなら中出しも許してやるけど、土方は出したあとしばらく中に突っ込んだまま掻き回すという妙な癖があるからそれは到底ムリ。


脱ぎ捨ててあった着流しを羽織り、尻のアナから漏れないよう押さえて立ち上がった時、


「うわあぁっ」


ぐいと着物の裾を引っ張られてバランスを崩し後ろに倒れる。
だるい身体では受け身もろくに出来ずくるであろう痛みに瞳をぎゅっとつむると、意外にも痛くなくて閉じていた瞳を開ければ土方の腕の中に抱き留められていた。


「どこ行くんだよ」


寝ぼけているのかやたらと甘えるように身体を撫でてきて後ろから首筋にちゅうと吸い付かれる。
受け止めてくれてアリガトウ。
だけどお前が引っ張らなきゃ倒れることもなかったんだよコノヤロー。


「風呂入る」
「俺も」
「ひとりで入る」
「一緒に」
「ひーとーりーでーはーいーるー」


腕の中でジタバタ暴れてみても拘束が解けることはなくそれどころかひょいと担ぎ上げられ風呂場へと連れていかれた。















「なに拗ねてんだよ」
「拗ねてない」


けっきょく土方と一緒に風呂に入るはめになり頬を膨らましていたら、「ま、そんなお前も可愛いけどな」とちちゅっ、ちゅっ、と口付けされる。
男相手に可愛いとかありえないから。
胡座をかいた土方の膝の上に座らされ足を左右に開く。
どーせ抵抗しても無駄だと今までの経験で嫌ほどわかっているから大人しく身体の力を抜いて土方の指をその場所に受け入れた。


「ふっ…」
「けっこう出したな」


二本の指で内壁を引っ掻き溢れ出る白濁を掻き出していく土方。
俺はその腕を掴んで、振り返す熱に堪えていた。
くそっ、また勃ってきた。

「銀時、これ持ってろ」
「ん」

シャワーを持たされ、片手で器用に温度を調整していく。
反対の手は変わらず俺のナカで。

「俺が掻き出したもんシャワーで流せよ」
「へ?」

熱に浮かされた頭でもそれがどういうことなのかわかる。
自分のソコにシャワーわ当てろというのだ。

「そ、なことっ、できねぇ」
「じゃねぇと綺麗になんねぇだろ?」

土方の言い分はもっともだ。
だけど、

「むり…」

そう言ってシャワーをコロンとタイルの上に落とした。
 
「おいおい」

瞳を閉じて土方に身を任せてぐったりしている俺の頬をペチペチと叩く。

「たく、しょうがねぇなぁ。なら、俺がやっていいんだな?」

薄く瞳を開けるとニヤリと笑う土方の顔が見えて、俺は何も考えずにコクリと頷いた。
それが間違いだった。



「―――ひゃあッッ!」



勢いよく出るシャワーのお湯を亀頭に擦りつけてきたのだ。
小さな先端のアナにお湯が浅く突き刺さる。
ぐりぐりと先端を弄ばれたあとは幹にかけられたふたつの袋にも。


「やッ、やだッ、」


慌てた俺は止めさせようともがいて、でもくたりとした身体を土方に腕で押さえ付けられ、片足は土方の足に絡められより左右に足を開く形になった。


「はぁっ、やだあっ、やだっ、てば」


絶え間無く与えられる刺激に勢いなく白濁を飛ばして、でも土方の責めは終わらない。


「ぎん、挿れていいか」


ぶんぶんと頭を振って拒絶する。
カタカタと震えながら奥歯を噛み締めた。
疲れた身体にこれは酷すぎる。
意識が朦朧として、ズルズルと土方ね膝の上から身体がずり落ちると脇の下に腕を差し込まれ、


「ッッ!!――――〜〜ッ」


ズブズブと突き上げられる質量に声を失い目の前が真っ白になって意識が飛んだ。

でもそれは一瞬で、下から遠慮なく突かれて無理矢理意識を覚醒させられる。


「……はぁッ、やだっ、て、ゆった…のにっ」


逃げようとお風呂のフチにしがみつく。
動きやすくなった土方は後ろからガンガン俺を責め立てて、俺の中に熱い飛沫を撒き散らした。


「ふぁッ、ア、アッ」


中で弾けたそれは熱くて、俺は身震いすると少量の色の薄い白濁をタイルの上に飛ばした。


「ッ、抜いて…」


これから起こるであろうことに震えて必死に声を絞り出し懇願した。
もうホントに限界。
目の前がゆらゆらしてるから、
だからっ。

っっ!!

ゾワリと肌が栗立った。

ぐちゅぐちゅとナカに出したものを馴染ませるかのように土方のモノが俺のナカで旋回する。

土方は出したあと必ずナカを掻き回す変態的な癖があるのだ。


「ひッ、やッ――!!」


風呂のフチを力いっぱい握りしめ、背中を限界まで逸らしたあと俺は今度こそ本当に意識を失った。















まどろみの中薄く瞳を開けると俺は土方のひざ枕で眠っていた。
もうツッコムのも面倒で小さく溜め息をつくと俺の頭を撫でている土方の手に気付いた。
もしかして俺が寝ている間ずっと頭を撫でていたのだろうか。
くるくるの髪を指に絡め時折キスを落として。

その慈しむような土方のしぐさにドキドキと胸は高鳴り顔に熱が集中して俺は瞳をぎゅっとつむった。

落ち着かない。

こいつ俺のこと好きすぎだろ。

バクバクする心臓を服の上から握りしめ身体を丸めた。

俺が寝ていると思っている土方は猫みてぇと呟いて苦笑する。


「離したくねぇなぁ」


柔らかく頭を撫で続けるその手に、タバコの匂いに、たまらなく胸が押し潰されて眠りたいのに眠れない時間を過ごした。


くそっ、


いつもいつも、
俺が寝てる間だけそんな愛しい人にするみたいなことするなよ。

どうせなら俺が起きてる間にしやがれ。




「ぎんとき、」




耳元で吐息混じりに囁かれて肩がピクリと跳ねる。



「くくっ、狸寝入りが下手くそだな」

「なっ!!」



驚いてぱちっ、と瞳を開けると顎を掴まれキスされた。
上からのキスが苦手な俺は流れてくる土方の唾液を飲み込むことが出来ずに口の端から溢れさせた。


「ふぁ……」

「まだまだ、山ほど可愛がってやるから覚悟しとけよ」

「も、むり…だっ、て」


スルスルと着物の中に手を差し込んでくる土方を睨みつけてやると、んな煽るなと嬉しそうにニヤリと笑った。


さっきの俺のときめき返せ、バカヤロー!!







2009.02.25





―――――

ありがとうございます!!
十六夜様から相互記念に頂きました!
お風呂プレイとリクエストしたところ、こんな素晴らしい内容の話しになってました!!
こんな萌えるものを私が頂いてしまっていいんでしょうか!!?

どうしようvV


ほんとありがとうございます!

そしてこれからよろしくお願いしますvV

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