真夏の恋愛
「よしっ夏祭り行くぞ」
そう偉そうに銀時に言われ、仕方なく夏祭りに出てきた。だが人が賑わう場所が好きじゃねぇ俺にとってはあまり好ましくないところだった。それに銀時のことだ、どうせ俺を一緒に連れてきて金を貢がせようって魂胆なんだろう。
【真夏の恋愛】
「おいっ土方、これ、これ奢れ!」
おおぉぉおぃ!!率直だなぁおぃ!!こいつ遠慮するっつーこと知らねぇんじゃねぇか!?
「ぁあ?どれだよ……って綿菓子かよ!」
……つーか、綿菓子って…
「お前の頭に似てるよな――……」
ふと思ったことをそのまま口に出してしまった。するとそれを聞いてしまったらしい銀時が横で叫んだ。
「うわー!!何こいつ、何こいつ!俺が何気に気にしてたことを口に出しちゃったよ!?もしかして俺にケンカ売ってる?売っちゃってるよね!?」
気にしてたのかよ!なら買おうとするなよ……。あ゙ー、もうこいつにはついてけねー……。仕方ない一人でぶらぶらしに行くか。横でごちゃごちゃと言っている銀時を余所に、ふらりと他の所へと足をのばす。
つーかあいつの格好……浴衣って何だよ。……ってそんなことを考える俺も俺だけどよ……。と、一人で悶々と考えていると、屋台で働いていた女がいきなり声をかけてきた。
「ねぇ、一杯くらい飲んでかない?」
「……」
何だこいつ。だが酒を飲むのは悪くねぇ。行ってみるか。女に呼ばれた屋台へと足を運ぶ。
「ほぅ、良い酒揃ってんじゃねぇか」
そう言い、イスに腰掛けようとした瞬間、後ろから銀時に呼ばれた。
「おいっお前何やってんだよ!!」
「何って酒を―…うわっ」
腕を引っ張られ、無理やり屋台から出されてずかずかと茂みの中へと連れて行かれる。
「離せよ!痛ぇだろーが!!」
そう言いやっと手を離した。だが銀時は俺に背を向けたままだ。
「何だよいきなり」
黙ったままの銀時に向かって言う。
「……お前が…、急に居なくなっちまうから焦ったんだからな……」
「あ、あぁ」
「……なのにお前は女と一緒に酒飲もうとしてるし」
銀時の声が震えている。今にも泣き出してしまいそうな、そんな声音だ。
「すまん…。けど俺だってよ、お前に誘われたのがただ金を貢がせる為じゃないかって…」
「なっ……ちっ違くはないけど……この浴衣だってお前と一緒に祭り来る為だけに奮発して買ったんだからな!!」
「…あぁ……」
後ろから抱き締めてやると、抱き締めた俺の腕を銀時は握ってきた。
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「はっんンッ……っああぁ!も、出っる…」
「あぁ出しちまえよ」
「ちょっまっあ!あぁぁあぁああ!!…っ……」
銀時は木にもたれ掛かり、息を荒くする。口の中に出された精液を残らず飲み干してしまう。
「のっ飲むなよ……。つーかくわえたまま喋んじゃねーよ…」
「でも感じただろ?」
「っ……!!」
チュッと軽く銀時の頬に口づけしてやり、耳元で囁く。
「入れるぞ。力抜け」
既に解かれている銀時の秘部に俺のモノをあてがい、ぐっと腰を進める。
「あっ…ふぅっ…や、あンン!はっぁあ!!」
木に手を付いている銀時の腰を支えながらゆっくりと挿入していく。
「ほら、全部入ったぞ」
「んっ……アァッ」
「さっき出したばっかつーのにもう勃ってんじゃねぇか」
銀時のモノに触れながら言い、同時に腰も動かし始める。銀時は前も後ろも責め立てられ、ただただ喘ぐことしか出来ない。
「ぃあっあぁ!ゃんンッは、もっアアっ…っ!!ぃ…ィクッ…!!」
「ちょっと待て、一緒に…」
先程とは比べものにならない程に強く、腰を打ち付ける。
「アァッやっ……ア、ァアア!!!」
「……くっ…」
二人とも同時に達した。遠くで祭りがあっている最中、俺達は何盛ってんだ、とかツッコミたいところは幾つかあるが、そんな気力なんぞは残っていない。だがその代わりに自嘲気味に二人して笑った。
ひとしきり笑ったあと、俺はただ触れるだけのキスを銀時の額に落とし、目の前で「愛してる」と呟いた。
そしてまたキスを落とす。
次は深い深い、
二人の愛を確かめ合うようなキスを……。
―end―
―――――
あとがき
―――――
2、3時間で仕上げた小説です。ちなみにまだ続きがあったんですが、断念。またの機会に載せたいと思います。本当はもっと祭りがメインで書きたかったのに…。
では、失礼します。
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