「ナカザワ―。」
「おい、呼ばれてんぞお前」
「えっオレ?」
「お前以外にナカザワいね―よ」
「あっそ―だよね。」
「ボケんなよな―」
「うるさ―い。」

(だって誰だよ、オレんこと名字で呼ぶやつなんていね―もん。)


「おう、きたなナカザワ。」
「…準サン、これなんの嫌がらせ?」
「おこんなって。ほら、入りたてのころなんかは名字で呼んでたろ?」
「そりゃ、そ―だけどサぁぁ。」
「初心にかえってみよ―かなってさ、思ったダケ。」

(この人は和さんを追いかけてる)


「…弱気になんなよ、タカセせんぱい!」
「うっわきもちわりぃ―!」
「なんすかきもちわりぃって―!」
「はは!いくぞ、りお―!」

「…はいっ準サン!!」


(夏が終わったら秋がくる。少し肌寒くなって、そうしたら帰り道はこの人と一緒にあったかいもん食いながら帰ろう。冬はちょっと立ち読みしてこう。そしたら春には新しい風が吹いて、また、夏がくる。)

(たぶんだけど、オレ、卒業しても準サンと一緒に居るんじゃないかなァ。)








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