アイビーは足枷となった
なし子が相談があると言って呼び出された。こんなのはもう慣れっこだ。
「松尾、赤山がね、最近素っ気ない気がするんだ」
「うん、」
なし子俺知ってるよその理由。
「この前後輩の子と一緒にいるの見たの。女の子」
「うん」
あ、途端に唇を噛みしめる顔になって目には涙。
「あたしより可愛くてふわふわしてそうな子で」
「うん」
タクその子に告白されたけど断ってたよなし子の勘違いだよ。それになし子のほうが可愛い。
「あたし、振られちゃうの、かな…」
違うよ、しつこく付きまとわれててタクは困ってるんだ。でもこんなことなし子に相談できないって言ってた。
でもさ、俺ちょっと嘘ついていいかな?
「なし子」
「なに…」


びっくりした。
いきなり、だって、松尾にキスされた。
頭突きして距離をとる。
「っ!?なにすんのっ!?」
「いたた…反応が面白いや」
「冗談はやめて」
「冗談?」
「ひっ」
「タクはさ不器用なんだ。でもなし子はそうじゃないだろ?」
一歩一歩ゆっくりと近づいてくる彼から距離を撮ろうとするが足がもたついて中々距離は離れない。
笑う彼の目はどこか怖くて目も合わせられなくなる。遂には腕を取られ抱きしめられる。
耳鳴りがしてきて変に心拍数は上がり涙が溢れる。
「やだ、やだよ松尾」
「タクがなし子を捨てる前に俺が側に居てあげるから」
「そんな、」

「俺とも付き合おう?」

あたしが出した答えは




アイビー
花言葉:死んでも離れない


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bkm
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