住民票を見てみろ(現パロ微糖)






お題サイト「DOGOD69」様より











知らぬ顔の半兵衛とは、目の前にいるこの男のこと。

幼く可愛らしい顔をしていると思いきや、実年齢は私よりも年上だったのだ。

年齢を風のうわさで聞き、ひどく驚いたことは記憶に新しい。


「本当に、詐欺だよなー」

「そういうなら君もだと思うんだけど?」

「竹中さん、エスパーですか」

「いや、声に出てたから」


九条さんって天然なの?それともただのバカ?

…天然じゃないし、馬鹿でもないと思う。多分。


「俺が詐欺なら九条さんもだよ」

「私のどこが詐欺なんですか。騙してることなんてないですけど」

「いや、男らしくて素敵だよ」

「褒めてません」


黙ってれば格好いいんじゃないかな?そう言って首をかしげる竹中さんはやっぱり詐欺だ。

きっと学ラン着ても似合うだろうし、ひょっとしたらセーラー服着たら女生徒になるかも。


・・・つーか、黙ってればってどういうことだコラ。


「いっそのことセーラー服着たらいかがですか」

「なに、俺に警察に捕まれって言いたいの?」

「大丈夫ですよ。運動部の子ってショートヘアの子いるじゃないですか」

「そういう問題じゃないと思うんだけどなー」

「いだだだだ!さりげなく私の足踏みつけないでくださいよ!」


なんなのこの人!仕返しが陰湿!


「本当に失礼なことばかり言うね」

「いや、最初に言ったのは竹中さんじゃないですか」

「最初に失礼なこと思ったのは九条さんだと思うんだけどなー」

「いだだだだだだだ」

「色気がない声だね」

「いやいや、痛めつけられてる人間に言う言葉じゃないですって」

「やっぱりスカートやめたら?学ランも似合うかもよ」

「しょうがないじゃないですか。ウチの会社の女性社員の制服スカートなんですから(さっきのセーラー服気にしてたのか)」

「いっそのことスーツ着てくるとか」


社長に言おっか?九条さんはこれからスーツで来ます、だなんていらないお世話だと思う。

逆に竹中さんはこれからスカートで来ますって言ってやりたいくらいだ。





「お待たせしました。ブラックコーヒーとチョコケーキでございます」




「すみません、俺、コーヒー」

「私、ケーキ」







どうやら

どっちもどっちのようである。





end

(住民票見せたろか、コラ。)

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