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VMX!!アカギルート








「あー涼しいーきもちい〜」

パーティーの途中、なまえとアカギは買い出しのため外へ出た
暖房をたいて男6人が騒ぐ部屋で火照った頬に冷たい風が吹く

「なまえ、顔赤いよ」
「う〜ん、酒飲んだからかな〜、のぼせたかな」
「フフ、酒だね、匂いする」

すん、となまえの近くで笑うアカギ
うそ!と慌てて自分の匂いをかいでみるなまえだがわかるはずもない

「飲みすぎたんじゃないの」
「そうかなあ〜もっと飲めるときもあるんだけど…」
「じゃあ夢だったんじゃない、それ」
「…そんなに酒弱そうに見える?」

納得いかない顔のなまえにアカギはまあね、と笑ってみせる
そのとき、二人の目の前を何か小さいものがふわ、と横切った

「あ、…雪だ」

上を見上げれば白く小さな雪がふわふわと降りてくる
クリスマスを演出するかのようなにわか雪だった
あたりの人々もそろって感嘆のため息を漏らす

「すげー、ホワイトクリスマスだ!」
「どうりで寒いわけだ」
「もっと感動しろよな」
「晴れのほうが傘ささなくていいじゃない」

まあ、言いたいことはわかるけどね、と付け加えるアカギの白い髪にきら、とくっついた雪が光る
なまえはドライなやつ、と笑いながらそっと雪を払った

「そういえばなまえ、明日家にいる?」
「明日?うん、いると思うけど」
「そう、よかった」
「なんで?」
「持って来ようと思ったけど、大きかったから宅急便で送った
クリスマスプレゼント」
「え!?」

なまえは喜びと驚きとちょっとの不安に声を上げる

「あ、ありがとう…しかし、そんなに大きいプレゼントって…」
「クク…きっとなまえ喜ぶよ」
「…雀卓、とかじゃねーよな」
「あ、それもよかったね」
「セーーーフ!」

不安はぬぐいきれないままだが、またアカギの髪から雪を払いつつありがとな!と笑う
そしてアカギがなまえのほうをじっと見て笑った

「ん、なに」
「なまえにも雪、ついてるよ」
「雪?どこ」
「ん」

アカギがなまえの肩に手を置いたかと思うと前髪にキスをおとした
そしてささ、と髪を直してハイ、終わりと言って離れた

「あ……ありがと、」
「どういたしまして」
「う、うん」
「どうしたの」
「う、ううん」
「なにそれ」

こらえきれぬようにくつくつとのどで笑うアカギ
すぐに止んでしまいそうなささやかな雪の中、二人は笑ったり怒ったり赤くなったりしながらコンビニへ向かった










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裏設定
アカギからのプレゼントはでっかいテディベアです。(何故



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