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となりの馬超くん



※非夢!閲覧注意!ただのわるふざけです。



馬超は201号室で周泰、曹丕と共同生活をしていた
しかし、馬超は2,3日部屋に帰らないことが多かった
何故ならば学校の敷地内にできたドッグランに入り浸るようになっていたからだ…
ドッグランはもともと甘寧や呂布を思う存分走らせるための施設だったのだが、
馬超はドッグランを気に入り、毎日のように通って遊んでいのだった。

そのうち、馬超はドッグランの一角に自らの巣をつくり、藁を以って寝床とし、そこを安住の地とした。
そのために、201号室にはなかなか帰ってこなくなってしまったのだ。

藁を指差し、「俺の巣だ!」と輝く笑顔で声高に宣言する様を、周泰たちは
時に無視し、時に生暖かく見守ることにした。


馬「今帰ったぞ!」
曹「え…」
周「馬超か…」
馬「ん・・・?」

「「誰…?」」


しかし、馬超帰巣の間隔が長くなるにつれ、曹丕と馬超は互いに相手の顔を忘れ、
会えば初対面のように接する様を目の前にして、周泰はどこか心に一滴のインクが広がるような不安を感じていた。
だから2ちゃんねるに、【学校】ルームメイト二人が一年住んだのに昨日初対面だった件【来てないの?】と言うスレを立てた。
1000いったら巣撤去のスローガンを立てた。
次の日、凌統に特定された。





ある日のこと、馬超の巣を見物しに孫策がドッグランを訪れた

「すっげえー!俺も欲しいんだずえ〜!!」

彼の輝く瞳は、素直に馬超の巣を羨みあこがれるそれで、馬超は孫策の巣作りを喜んで手伝った
馬超は、今までに何度も巣をつくり、何度も生徒会会計の司馬いに撤去されて、また巣をつくりを繰り返していたので、孫策の巣はすぐに出来上がった
それからというもの、心の折れた司馬いは、藁は散らばって衛生的にも景観的にも適切でないとし、
生徒会の予算から二人の巣として犬小屋を建設した。
ここから、三國学園の巣ラッシュが始まったのだった。

一般の生徒の巣は、自分の部屋にソファなどで空間を仕切るなどかわいいものだったのだが、
新し物好きの学校長がそれで満足するはずもなかった

そして、ついに、大きなクヌギの木の上に、曹操様の巣、もといツリーハウスが生徒会予算で建設されたのだった。

「いいな〜!曹操様木の上だずえ〜!!」
「いいだろー、わし、タンブラー持ち込んじゃったもんね!あと冷蔵庫と、PSPあるお^Q^」
「なにー!?じゃあ俺は、今まで集めに集めた、骨と、ビール瓶のふたをこの巣に隠すこととする!」
「おーい馬超それ言っちゃだめだずえ〜!!」

そして孫策と曹操様が巣フレンズとなったが、本格的に住民票を巣に移したのは馬超だけだった。







そしてある日、馬超が帰ってこないまま3ヶ月が過ぎた。
ついに周泰の小さな不安は現実となってしまった。
曹丕が待ちきれない様子で、馬超の巣から帰ってきた周泰に声をかけた


「馬超の様子はどうだった」
「……………」
「・・・どうした?」
「……人間の言葉を……忘れたようだ……」


あまりの重すぎる事実に、曹丕は二の句を告げなかった。
もともと馬超は言葉に長けたほうではなかったが、わずか3ヶ月の間に、のどで唸ることでしかできなくなってしまっていたのだったーーー

この衝撃は、気づけば曹丕に

【拡散希望】馬超が野性に還った
見かけたらリプキボンヌ【拡散希望】

というツイートをさせていた
張遼はいち早くRTした上でお気に入りに追加し、ついでにスクリーンショットもとっておくことにした。

そしてこのRTを同じ時間、大喬も目にし、半ばそうでないと信じたい気持ちと、時折聞こえる遠吠えに馬超の顔を思い出す自分との
狭間で揺れていたのだった

その丁度翌日だった、大喬がドッグランの付近で、馬超と思しき黄金の兜を目にしたのは。


「馬超さん…?馬超さんなのですか…!?ちっちっちっ!こちらへ!」


大喬は恐怖に震える足を必死に叩いて、馬超のほうへにんじんを差し出す。
大喬は覚えていた。
馬超がまだ人間だったころ調理実習の際に、生のにんじんを皮もむかずにおいしそうに食べていた、馬超の幸せそうな笑顔を。


「馬超さん!馬超さんの好きな、にんじん!」
「がるるる!!」


馬超はひときわ大きな唸り声とともに、にんじんごと大喬の手に噛み付いた。
大喬は一瞬痛みに顔をしかめたが、必死に耐えた。
絶えて、微笑んだのだ。

馬超はソレを見て、かむ力を弱め、傷をやさしくなめた。
大喬はやさしく語りかけた。


「怖くない。…こわくない。」
「・・・・………ぐるる……」
「ただ、怯えていただけなんだよね…?」


そういって穏やかな笑みを浮かべる大喬の肩に馬超はうれしそうに飛び乗って、
右から左へ軽く駆けた
大喬はそんな馬超とじゃれあうようにくるくると楽しそうに舞った。
二人とも幸せを感じていた。
しかし、皮肉なことに、これが馬超が人前に姿をさらした最後の日だった。









「これでよしと!」
「ありがとうございます張コウさん!私じゃ届かないから」
「いいのですよ。これで馬超殿が女子更衣室に奇襲をかけることもないでしょう」
「だよねー!ねね、張コウさん!これも仕掛けておかない?」
「それいいわね小喬ちゃん、かかったら鈴が鳴り響く装置を接続しましょうか」
「月英にお任せください!孔明様とともに作った、微弱な電流によって侵入を阻止する装置がここに!」
「あら素敵!じゃあ私はボウガンしかけちゃうもんね!」
「足りませんわ!奉先様にだけ聞こえる音波を放つ装置をつけておけば安心ですわよ」
「そんなことをしなくても、私が一発で仕留めるわ」
「星彩の細腕じゃ危ないよ!いざとなったらアタシに任せな!丸焼きにして食っちまおうね!」


盛り上がる女子更衣室の中で、大喬は戸惑いを隠せなかった
最後に見せた馬超の笑顔は、大喬がにんじんをあげると見せるうれしそうな笑顔だったから
大喬は、小喬が楽しそうに掲げる鋼鉄の罠を、喜んで受け入れることができなかった

だが、状況を悪くする事件がその夜、三國学園を騒がせた


「きゃあああ!周喩様あ〜!!」
「ぐるるるる!!」
ガラガラガラガラ!!


けたたましい鈴の音、飛び交うボウガンの矢、微弱な電流で若干こげた馬超の白い房飾り…
馬超が食いついた肉まんを小喬もなかなか離さない
二人がひきつ戻りつしているうちにもう一頭の野獣が自らにしか聞こえぬ音波に引き寄せられ、夜闇の中から現れた
天下無双と恐れられる304号室の呂奉先、そのひとである


「がるるる!!ぐ、ぐ、ぐ!!」
「ぐ〜っ、ぐるるる…」
「くんくん、きゅーん」
「ぐぐぐ、ぐるる…きゅーん」


小喬をかばうようにたった呂布と馬超は威嚇しながらも互いのマズル(鼻先)をせわしなく動かしてコンタクトを取った
やがて馬超は口の周りをなめながら、惜しそうに闇の中へと還っていった

その姿を見送る呂布の表情はどこか悲しげだったことに、小喬は気づかなかった。
遠くから聞こえた遠吠えに、呂布は寂しげにソプラノで答えた。
満月が呂布の触覚を照らしていた。






「馬超を、殺せー!!」
「馬超を、追い出せー!!」


その日を境に、鷹が森のホウれいめい率いる馬超迫害派の運動が活発化したのだ
これには大喬は震えた。
自分の妹が襲われたとて、馬超を迫害する気にはなれなかったのだ
しかし、そんな大喬の部屋まで、拡声器から鳴り響くホウれいめいの怒号が聞こえてきた


「諸君!戰いはこれからだ!俺達は一人でも多くの馬超を殺し、叩きのめし、ひねり潰し、学園の風紀を正すのだ!!」
「うおおおおお!!!」


その声に大喬は自分までもが責めさいなまれたように部屋に一人縮こまっていた
そこへ、部屋にノックが響いた


「誰・・・!?馬超さんなの!?」
「……」
「あ、…ごめんなさい、どうぞ呂布さん」

ガタッと立ち上がったものの勢いをそがれて、二人で気まずそうに卓に着いた
二人とも、目は合わさないものの、同じように馬超のことを考えていたのだった


「ホウれいめいはやりすぎだ」
「私もそう思います」
「きっと、ホウれいめいは、自分が馬超を生んだドッグランの建設に携わったために、こんなデモを催して馬超を殺そうとしてるんだ」
「馬超さんを・・・私たちが守らなくては!」
「もちろんだ!俺はあいつの遠吠えは聞き間違うことはない!」
「ちょっと待ったあ!あいつの遠吠えなら、俺だって間違わないぜ!」
「甘寧さん!」
「お前さん、最後に馬超にあったんだってな」
「ああ、あいつは確かに人の言葉こそ話せなかったが、俺の言うことを理解した」
「知っている。俺もこの間、あいつと食料をわけあったからな」
「え!馬超さんにあったんですか!」
「ああ、心配要らないぜ!今からは俺がやる!」


甘寧と呂布、そして大喬は今ここに、馬超擁護派として立ち上がった
ぽんぽこ38年、学園を真っ二つにわかつ、馬超騒動は幕開けと相成った。




ちょうどそのとき、馬超も同じように派閥を組んでいた

「人間を、殺せー!
人間を、追い出せー!」

ドッグランの動物たちは、ひとつになった。
馬超の進言により、五カ年計画がみんなの目標となった。
そして、変化狸を中心として、妖怪大作戦の準備が着々と進められた
そして馬超には、今生の別れを告げなければならぬ相手がいたのだ


「オロチ殿…俺は、並みの狸の目になりに行く」
「行くのかい…それでいいよ。
お前には、学校に還るという道もあるんだが…」
「人間は嫌い」
「お前の好きな、ニシンのパイ…もう一度食わせてやりたかった」
「俺はもう、宅急便などしていられない。でも忘れないでくれ、俺はオロチ殿の子だ」


オロチは何も言わずに馬超の首に玉の小刀の首飾りをかけた
こうして馬超は、世話になったベーカリーたたらばを後にしたのだ





















あれから1年、桜は咲き誇り、皆この学び舎を“巣”立つ時が来た
あのあと馬超騒動は進展のなさから急激にさめ、どちらの派閥も馬超の首級を挙げられずに尻すぼみでここまできてしまった。
何事もなかったかのように、馬超などいなかったかのように、皆晴れやかな顔で証書を受け取っていく。
体育館から退場する際には、こらえきれずに涙を流す生徒も少なくなかった。

教室に帰ってきた彼らを迎えたのは、一年使い込んだ机と椅子、教壇、そしてその上に忘れられたように置いてある、
笹の葉と白い房でくるまれた、“おみやげ”…


「馬超さんだわ!」


大喬の喜びの悲鳴にクラスの全員が注目をする
黒板の隅に、書かれた「 お  め 、で    と 」の字を呼んで、大喬の頬に熱いものが伝った。
周泰がぽつりと言った

「…お前…卒業…しないの・・・・・・」















「早く大きくなるだよぉ〜」

ぽんぽんとやさしく土をかぶせるきょちょの笑み
時折、馬超の住んでいたドッグランの隣の花壇にガーデニングしに来るきょちょは、満足げに新しい土を見下ろした
馬超がみんなの卒業祝いに送った、新しい生命の種である
水をたっぷりやると、きょちょはちょっとだけ馬超のことを思い出した。






「お休み、小喬」
「えーっせっかくの合宿なのにお姉ちゃんもうねるの!?」
「明日だって早いのよ、ほら!起きれないとと困るでしょ?」
「はあ〜い、おやすみっ」


疲れた体を横たえ、蚊帳の中でまどろみ始めた大喬の見に、かすかな音が聞こえてくる


「馬超さん…?」


目を凝らして花壇を見れば、何かが小躍りしている
槍を上下させて、儀式のように花壇の周りを回っている


「馬超さん…!」


大喬の目に入ったのは、今日植えたばかりの種の双葉だった
大喬は急いで小喬をゆすり起こした


「小喬!小喬、あれ!」
「んえ〜?」


目をこすりながら起きた小喬と二人で馬超の後に続き、踊りを踊ると次々に新芽が飛び出す
おもむろに馬超は懐から駒を取り出して、勢いよくまわした
そして軽快に駒の上に飛び乗ると、大喬小喬を促して、夜空を駆けた


「私たち、飛んでる!」
「うおおおおおおおお!!」
「「うおおおおおおおお!!」」
「「うおおおおおおお…!!」」


遠くから、甘寧と、呂布が答えたのが聞こえて、3人は笑った

クヌギの木には、いまだに曹操の建設したツリーハウスが残っていた
また馬超は懐からオカリナを3つ取り出し、3人は夜の調べを楽しんだ


















馬超は、気づくと赤い飛行艇に乗って、雲の海を漂うように 浮かんでいた
もやのかかったようなはっきりしない意識のまま、しばらくはその光景に見とれていたが、
視界の端で一隻の同じ飛行艇が滑るように斜め上を進んでいくのが見えた
パイロットには、見覚えがあった


「趙雲…?」

「ホウ徳どの…!」

「待ってくれ!俺も連れて行ってくれ!」


馬超が自分をおいて光に吸い込まれていく彼らの赤いシルエットに手を伸ばしたとき、
趙雲が馬超を振り返って何かつぶやいた
そして視界は突然木々の屋根に戻っていた


「俺の…本当の名前は…

ル・モーキ・トゥエル(真の)・ウル(王)・バチョウ…!!」



そう口にしたとたん、突如馬超の体が光りだした
うろこはぱらぱらと散って舞い、本当の名前を取り戻した馬超は空高く舞い上がった
うろこがすべて星屑のように舞うと、光る玉の小刀の首飾りの力でゆっくりゆっくりと馬超の体は地面へ戻っていく
それをシチューを片手にとおりすがった張飛が見つけた


「兄者ー!!空から馬超が降ってきたぜー!!」
「川へ還すのだ」
「ソレって側溝ってことか」
「ドブだ」


どぶへ流された馬超はこのとき、水の上を走り出した
フジモトの血を引く馬超の能力が今目覚め、魔法が使い放題になってしまったのだ


「馬超、ニシンのパイ、好きー!!」


走る速度は音速を超え、ついに馬超は完全に人間の体から脱したのだ
小さくも眩い火となった馬超は閃光のように夜空を縦横無尽に飛び回る


「やった!自由だー!!」


煌々と輝く馬超はそのまま流星のようにたたらばへ還っていった
そんな馬超をオロチは笑顔で受け入れた


「帰ってこなくてもよかったのに」
「そろそろ雨も降りそうだしさ」


オロチは焼きたてのニシンのパイを馬超の前に出した
ずっと契約に縛られていた、馬超の心臓である

オロチは馬超を手のひらに収めて、自分の胸に軽く当てて
「馬超が千年も生き、人の心を取り戻しますように…」
と祈ると輝く馬超をニシンのパイに押し込めた
するとみるみる馬超は月夜の光に透ける、デイダラモーキへと変態していく…


そのとき、銃声が鳴り響き、馬超の首が弾けるように跳ねとんだ


「ああっ!!」
「いやった!やったぞ!首おきを早く!!」


石火矢を片手に持ったホウれいめいの後ろで張角が叫ぶと、徐晃と黄蓋、呂蒙と曹仁がいかめしい首おきを担いで走ってきた
駆けつけた大喬と呂布と甘寧だったが、あまりの出来事に息を呑んだ
そして馬超の体から黒いどろどろがでてくるのに気づいた


「まずい!担ぎ手がやられた!!」


どろどろはあっという間に人々を飲み込み、次々と命を奪い取ってゆく
大喬と呂布と甘寧はホウれいめいの元へ走った
そう、首を馬超に返すのだ


「その首、待てーい!!」
「ええい、いまさら遅いのだ!!」
「朝日よ出でよほほ〜!!」


呂布や甘寧が馬超の首を一向に渡そうとしない迫害派に対して凄むが、張角は往生際悪く夜が明けようかという明の空に唱えている


「呂布さん、甘寧さん、話しても無駄です…」


大喬が無表情で据わった目のままホウれいめいに扇を突きつけると、どろどろ騒動で双戟を落としてしまったホウれいめいは
無念そうに少しうなってかんぬきを抜いた
かたかた、と打ち震え、光り輝く液体の中から馬超の首が現れた


「馬超さん…!」


細腕の大喬をホウれいめいが共に馬超の首を持って支えた


「馬超さん…!首をお返しします!お静まりください!」


大喬の祈るような生命を馬超はしっかりと聞いた
そして二人の掲げる首のほうへ倒れこんだ

その瞬間、大地はまばゆい光に包まれ、莫大なエネルギーが渦巻いた
次に目を開けたとき、あたりは鮮やかな緑を取り戻していた
そして、神となった馬超が佇んでいた


「馬超さん…!」
「大喬どの…世話になった」
「よかった…!正気を取り戻したんですね!」
「大喬どのは好きだ。だが人間は嫌いだ」
「それでいいです。私たちはたたらばで、馬超さんは獅子神の…ううん、馬超さんの森で。
共に生きましょう。会いに生きます、絶影に乗って」


笑いあう馬超と大喬、呂布と甘寧。
さわやかな風の中、三人は馬超の背中を見えなくなるまで見送った。
















歴史的な事件があってから数年後…
誰もが一連の騒動を忘れかけていたころ。
趙雲はサラリーマンにまぎれて夜の満員電車に揺られていた。
時折思い出すのは、金色の兜だった


「ん…?」


家路を歩く趙雲の前を横切ったのは狸だった
塀の割れ目から器用にどこかへ消えていく
つられたように趙雲はその狸の後を追った

どこかどきどきし始める心臓を押さえて、ひたすら狭い獣道を進んだ
そして開けた視界に立ち上がって、狸の走っていく先、ゴルフ場を目で追う


小躍りする小動物たち
その中に、人のような影

趙雲は走り出した


「馬超殿…馬超殿ー!!」
「趙雲殿…!!?」


趙雲に気づいた馬超も趙雲のほうへ駆け出した
二人は実に6年ぶりの再会を果たした


「よく来たな…!!」
「久しぶりですね…!!」


趙雲を輪の中に入れて、歌い、踊り、それは愉快だった
紙袋を小脇に抱えて、ふと、趙雲がつぶやいた


「あの… テレビや何かで言う、
開発が進んで狐や狸が姿を消した」って…あれ、やっぱりおかしいんだな
そりゃ確かに狐や狸は化けて姿を消せるのもいるけど…
でもウサギやイタチは馬超殿はどうだろう?
自分で姿を消せるだろうか?」






…という夢を見たのだが」
「…そうか……」


周泰がちょっと笑いながら湯飲みを机に置いたとき、玄関のほうで音がした


「今帰ったぞ!」
「え…」
「馬超か…」
「ん・・・?」

「「誰…?」」



周泰は、不思議そうな顔をする初対面の二人に目の前が真っ暗になった。



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