Novels | ナノ

握手を交わせ!






今日は甘寧の所属する部活もないので、なまえと甘寧は一緒に寮まで帰ることにした

「じゃあお前まだ荷物ほどいてねーのか」
「おー。つーか俺言われた通りに手続きしたのに何故こうも取り残され気味?」
「お前の勘違いじゃねーのー?あいててててわかったわかった悪い悪いほら部屋分け見に行こうぜ」
「いいよもうルームメイトがドンキ族ってわかったし」
「俺のこと!?ドンキ族じゃねぇよ!!
相部屋は一部屋3人だぜ」
「…………は?
はああぁぁ!?2人でいいだろそこは!!何故に詰め込む!?」
「や、だから知らねえって…」

衝撃の事実の連続に憤慨しつつなまえは甘寧に殴る蹴るの暴行を加える(甘寧はびくともしない)
そうして2人は今朝方人並みにもまれたばかりの今は閑散としている掲示板についた
甘寧の言ったとおり、クラス分けの横には付属寮の部屋分けが貼られ、教室やクラス分けで見かけた名前がちらほら載っている


《202号室

2-B 甘寧興覇
2-B 司馬懿仲達
2-B みょうじなまえ》


「あった!205号室
もう一人も同じクラスか…
姓はしば…字はち、ちゅうたつ?略してしばちゅうだな
えーと、司馬…なぁこれなんて読むの?」
「司馬懿だ馬鹿めが」

いきなり後ろからかけられた声に2人して振り返る
そこにはいつの間にか二人の男子生徒が立っていた

「おいっ…
…大丈夫か!?顔色悪いぞ!貧血?」
「取り敢えず横になるか?」
「ぶっ」
「く…ば、馬鹿めがぁぁぁ!!!」







「私は曹大付属出身の司馬仲達だ」
「同じく曹大付属出身、曹子桓だ。曹丕でよい」
「俺は二校出身の甘興覇、甘寧と呼んでくれ」
「…華北出身みょうじなまえ」

そうして自己紹介しつつ握手を交わす4人
しかしなまえが自己紹介した途端、司馬懿と曹丕が反応した

「…華北?」
「華北とは…華北学院のことか?」
「そ、そうだけど…」
「ということは…」
「袁紹と同じ高校ということか?」
「そうだよ、お恥ずかしい」
「ちょ、お前ひど」
「フン…フハハハハハハ!」

甘寧の微かなツッコミを無視して司馬懿が突如笑い出した
曹丕は気にしていないが甘寧となまえはビビッて司馬懿を凝視した
ひとしきり笑い終わるとどこから出したのやら、真っ黒な羽扇を取り出しビシッとなまえに向けた

「あやつの級友とはな!なるほど、貴様の格も今知れたわ!!」
「は!?」
「フハハハハハ!下賎な者との共同生活が今から思いやられるわ!!」
「は?なに、下賎て俺のこと?はあぁ!?うるせえよてめえあのなあ、
格がどうのこうのって、袁紹は格と金だけはあるんだよ!見損なうな馬ァ鹿!!」
「だからさぁお前袁紹嫌いなの?」
「それでは私は行く。甘寧とやら、仲達をよろしく頼む」
「おう、またな」

高笑いする司馬懿と、憤慨して今度は袁紹の恥ずかしい過去を大声で暴露し始めたなまえを残し、
曹丕と甘寧はさわやかに挨拶を交わした



Back
Top

-
- ナノ -