140字お題小説

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ツイッターのお題に添って書いた140字小説まとめ。


◎5番の犬猿への3つの恋のお題
(※犬猿=アラトリのことです)

「闇にさわられたかのよう」

影から伸びた腕に身を引かれ、僕は重力に従って後ろへ倒れ込んだ。背後には闇の化身のような男。素直に背を預けると、腕の主は意外そうな顔をしていた。そんなに詮索しなくても理由なんてないさ。ただ闇に溶け込んでいたいときもある。それだけだ。振り向いて胸に顔を埋めると、冷たい夜の匂いがした。


難産すぎて雰囲気小説になりました。
自分で書いといてなんですが、ありえねーなと思います。アラシヤマがトットリを抱き込もうとするなんて。


***

「はじけとんだ理性」

言葉の棘に傷ついているときはいい。揚げ足を取って勝ち誇った顔をするのもまだいい。ただ急に言葉を止めて、まっすぐに見つめてきたときはいけない。毒を孕んだ冷笑と見透かしたような言葉。僕にしか分からないその嫌味は、まるで閨での睦言のようだ。挑発的な瞳に射抜かれ、僅かに意識がぐらついた。


アラシヤマは怒ってるときが一番色っぽくて魅力的だという話。

***

「願い事、ひとつ」

お前が寝ている間にどれほどの涙が流れたか、お前は知らないだろう。お前を救うために痕を負ったあの頬を、まだ見ていないだろう。お前はもっと苦しむべきだ。犯した罪を償うべきだ。だからこれは善意じゃない。脅迫でも懇願でもない、当然の要求だ。だから、だから…「早よ目ぇ覚ませや、アラシヤマ」


南国帰還後、アラシヤマが一人目覚めなくて周りを心配させてたっていう妄想をよくします。






◎アラシヤマへの3つの恋のお題
(アラシヤマって言ってるけど全部ハジメさん視点のハジアラ)

「二人でいこうね」

あのな、バレンタインは同居人に100人分のチョコ食わせて糖尿病予備軍にする日じゃねぇんだ。いや美味かったけど限度ってモンがあるだろ。だいたい普通は好きなヤツにプレゼントし…は?買い物?来年?「へぇ、次はちゃんとしますさかい来年一緒に買い物行きまひょ」…お前俺の話ちゃんと聞いてた?


とかって、まんざらでもないハジメさん。
もうクリスマスもバレンタインも毎年付き合ってあげたらいいと思う。


***

「嫉妬なんて俺らしくない」

昼はニコニコ夜はボロボロ。これな〜んだ?答えは俺の同居人。毎日ストーキングしに出向いては眼魔砲でぶっ飛ばされて帰って来る。あんな男のどこがいいんだ?やめとけ、お前の努力を一瞬で粉砕するような野朗だぜ?俺ならもっと優しく…って、ああクソなんで俺がこんなこと考えなきゃなんねーんだよ!


ハジメさんには心友の関係なんてわからない。でも気に入らない。
それにしても、ハジアラってなんでこんな糖度高くなるんだろう。


***

「これって恋人繋ぎってやつ?」

「斉藤はぁん」と情けねぇ声で呼ぶから何かと思えば夜道が怖いとかほざきやがる。ざけんなテメェの面のが怖ぇよと言えば、伝家の宝刀「居候の癖に」わかったよ昼間の忘れモン取りに行くくらい付き合ってやるよ居候だし。だけどなんで手を繋ぐ必要がある?しかもこの繋ぎ方…なぁ、どこまで冗談なんだ?


未知の生命体に戸惑う初々しいハジメさんが好きです。
ずっと翻弄されてたらいい。


***


随時追加予定。



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