ハロウィン――毎年10月31日に行われる。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す意味合いのある行事だったが、現代では民間行事として定着している。子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。



シャイニング保育園ではハロウィンパーティーが行われていた。


「みんなぁー、今日がなんの日か知ってるー?」


友千香の問に園児たちは元気に答える。


「「「はろうぃーーーん!!」」」


子どもたちの舌足らずな答えに友千香は頬を緩ませ、もう一つの質問をした。


「じゃあ、ハロウィンはなにをする日でしょう?」


「おかしをもらう日!」


勢いよく音也が答える。


「うーんおしい!お菓子をもらう前になんて言うんだっけ?」


「知ってるぜ。とりっかとーと、だろ!」


自慢げに言う翔にセシルが訂正する。


「違いマス。トリック・オア・トリート、デス。」


「おぉ!セシルくん正解!」


その声にセシルは得意げ、翔は少し悔しそうな顔をした。


「それじゃあ、“トリック・オア・トリート”ってなんていう意味だと思う?」


「おかしくれって意味?」


「一緒におかしを食べましょう、という意味ではないでしょうか?」


「ぼくはおかしを集めようって意味だと思うよ?」


「肉はもらえないのか・・・」


園児には難しいようでなかなか答えが出ない。


そんな中、一人もじもじしている春歌を見た友千香が声をかける。


「春歌ちゃんは知ってる?」


その声に、え、あの、と戸惑ってから

「おかしをくれないといたずらするぞ、です」


と、恥ずかしそうに答えた。


「すごい!正解!」


友千香の笑顔に春歌はほっとした。


「よし!じゃあ、みんな真斗先生に作ってもらった衣装を着て、先生たちにお菓子をもらいに行きましょう!」


「「「おーーー!!」」」




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