- 2024.01.26 完結 -


天満月奇譚、最後までお読みくださりありがとうございます。

この連載は本当に、今まで書いてきた中でも一番と言っていいほどに書くのが楽しかったお話でした。というのも、角名倫太郎のバレーとの関わり方やその考え方についてを今までで一番納得のいく形で文章にできたかなと思えるからです。この辺りは人それぞれ変わってくるだろうし、角名とバレーの関わり方や考え方のたくさんの可能性を見出したいので現在サイトにある中だけでも各連載ごとに地味に少しずつ変えてみているんですけど、このお話の角名は中でもすごく気に入ってます。

どうしてこの話の設定にしたのか。多分、天満月奇譚ではそこが一番重要で一番疑問に思われることだと思います。

角名倫太郎がバレーボールをこれからも本気で続けていくという選択をしたきっかりは何か。と常に考えているのですが、「何かしらが原因で一時的にバレーボールができなくなった時に自覚をする」というパターンも、数ある可能性の一つとしてはありえなくはないなと思いました。あるかどうかはわからないけど、決してないなんて言えないでしょ、そう思ったらもう書くしかなかったです。

怪我、病気、事故、その他にもいろんな条件が考えられます。でも絶対に角名が傷つくのは嫌だった。怪我も病気もしてほしくないし、本人でも本人じゃない周りの大事な人がでも、悲しい事故とか心の傷とかなんかそういうのが原因でってのは絶対に嫌だったんです。

悲しくネガティブな何かしらで角名自身を立ち止まらせたくはないのなら、自身じゃなくて角名の周りを止めるしかねえよ……になりました。

時間、止めました。

このお話、自分でも今まで以上に書いてて楽しかったのですが、みなさまからもメッセージや拍手でリアルタイムに感想や反応がいただける量がずば抜けて多かったです。本当にずば抜けてました。なので、読んでくださっている方々にも楽しんでいただけたのかな?と、勝手ながらに思っています。楽しんでいただけていたら幸いです。

あと一つだけ。多分、その他のキャラクターの連載を含めても、このサイトでは唯一、抱きしめもキスも何もしていない話です。

そういうのが何もない、最上の身体的ないちゃつきは「肩に腕を回す」「体の一部が触れる」「手を繋ぐ」までで、好き同士なのにどうやって甘酸っぱく夢小説の長編を書けるかって自分にとっての一つの挑戦のようなことを実はしていました。

いつも肉体的な(?)いちゃつきに頼りすぎていたなとか(もちろん悪いことではない)、そこに頼る術がないからこそいつも以上にキャラとの細かい会話とか仕草にもさらに気を使えたのかなって思えて(だからなのかはわからないですが、このお話の二人の会話が好きだという感想もたくさんいただけました)これから他のお話でももっとそういうところにも気を使えるようになったらいいなって思いました。こういう書き方をするとこのお話で決めてよかったです。好きだと言われても絶対に手を出さない、最終話で好き同士になってもすぐには手を出さない角名、自分ですごく気に入ってる。笑

天満月は満月、奇譚は不思議な物語。満月が起こす不思議なお話でした。もしよろしければ、励みになりますので何か一言でも感想をいただけたら嬉しいです。

本当にありがとうございました。楽しかった!

2024.01.26 栄田




 ×

- ナノ -