後書き

つくばねの、お読みくださりありがとうございました!!この連載を書き上げてからサイトをオープンしたので、このお話は私が初めて書いたお話になります。もう書き上げてから二年近く。だいぶ経ちました……。

最初はこのお話を治にするか侑にするか迷っていたんです。治は特定の人に一線を引いたらしっかり線を引いたままでいそうだなと思ったんですが、侑って、なんか関わっているうちに情が湧きそうというか。すごく簡単にもう言ってしまうと治はセフレと決めたらずっとセフレとして対応できそうだけど侑は回数重ねれば好きになっちゃいそうだな、って思ったのがつくばねのが侑になった最初のきっかけかもしれない。もちろん他にもたくさん理由は個人的にはたくさんあるんですけどね。

お話の内容を考えていく上で、つくばねのでの侑と治、しのぶれどでの治と侑をまずは全部考えました。しのぶれどでは侑がどうしても少し可哀想な展開になってしまうことが決まってしまっていたんです。二人で一人の子を好きになった時、どうしても言い方はアレですが選ばれない方が出てくるのも事実で。なので、しのぶれどを始める前に侑を全て書き上げてからにしてしまおうということになりました。侑も絶対に幸せになれるというのを何よりも最初に提示しておきたかったためです。

タイトルの意味に関しては、最終話に載っている通りです。侑ってどうしても愛と切り離して考えられなくて、最初はあるのかないのかもわからなかったような気持ちが、気がついたらもう後戻りもできないくらいに成長してしまっていて愛さずにはいられないようなそんな歌を探そうとしたところで、もうこれしかないだろうと迷うまもなくこの歌に決めました。これは即決でした。

そしてこの連載に関してはヒロインの視点が一切出てきません。全て侑の視点でのお話になります。ヒロイン側の玉の緒よを読むと彼女側の心境もわかりはするんですけど、こちらには一切出さずに終えました。侑の心情の変化とかに重きを置きたかったのと、ヒロイン側の考えが全くわからない方がなんかこのお話だと良いのかなと…。

彼女は侑のバレーにどう接するのか考えた時に、侑が侑であることを好きでいてくれる子がいいと思って。あと、いつだって強く自ら進んでいける侑だってきっと弱い部分もたくさんあって、それをしっかりと見せれる子、そんな侑を包み込める子。って考えてたらこんな感じになりました。

つくばねのに関しては、本編ももちろん個人的に気に入ってる部分はあるんですけど、番外編にほぼ詰め込んでしまっている状態です。特に「無題」の二話に関しては、あれが本当のつくばねのの最終話だ!もうこれ以降はつくばねのの番外編も何もかも書かない!これ以上の侑の話は今の私では書けないから!と公開した時は思っていたんですけど、アッサリ他の番外編も載せましたね。笑 でもそれらの番外編を載せてからも、やっぱりあの話が個人的に今の段階では一番お気に入りのお話です。無題を書く前にこれでもかとプロ編の侑のお話を読み倒したのが懐かしいです。

「高校の時よりもだいぶ体ががっしりとした。あの時よりもたくさんの筋肉がついた。過去の言葉も、周りの声援も、仲間の応援も、ファンの期待も、尊敬も憧れも、後悔も悔しさも、喜びも成功も、一粒残さず食ってきた。北さんの米で作ったサムの飯と一緒に、称賛も罵声も全部経験値に変えて俺ん中に蓄えて、昔も昨日も全部飲み込んでまた明日へと進んでいく。まだまだ、まだまだ過去なんかにはせん。」のところ、ここの文がどうしてもしっくりこなくてここだけに三日くらいかけたの思い出します。流石に書いたのがかなり前なので、その気に食わなかった方の前の文はどんな感じに書いてたかとかそんなに覚えてないんですけど、お米とかには例えなかった気がする。

本編で言うと、ヒロインの家に行った侑が「なんでそんなに冷静でおれんの」って謝りながらちょっとキレてるところ。なんか気に入ってます。

あ、あとMSBY会議の話は全体的に書いていて楽しかったです。いただく感想でもジャッカルのみんなとご飯に行っているところに触れてくださる方が結構いて嬉しかったなぁ。特に、このお話の佐久早くんを好きだと言ってくださる方が多かったのが印象的でした。

感想をいただいて、本当に本当にびっくりしていたことの一つに、ヒロインに触れてくださる方がかなーり多くいた、というのがあります。玉の緒よを始める前は、この本心のわからないヒロインに対しての応援メッセージだとか、このお話のヒロインがとても好きだと言ってくださる方が本当に多くて、すごくすごく嬉しいと同時に驚いたことを思い出します。本当に本当にありがとうございました。

裏話的なのもこれに関しては全然ないんですけど、侑が学生時代、ヒロインの名前を知らなかったときは「女」ってずっと言わせてます。もちろん心の中でですけど。あと再開してすぐくらいの時とかもね。女です。最初の方とかは少し文章を気持ち短めにして、切り方とかも少しぶっきらぼうというか、なんか淡々としてる感じになるようにとかは一応考えてました。

侑に関しては、ここに書くことが本当に何もないです。私なりの侑の考えとかは書くこと本当にありません……。何かあったらまた番外編で書きたいと思います。とりあえずこのつくばねのは私自身も結構気に入ってるというか、特に番外編なんかは、個人的な侑に対してのうわーー!!っていう言葉にできない好きとか、侑のこういうところが個人的に好きなんだって気持ちをひたすらぶつけながら書いているものなので、私なりの侑への気持ちをひたすらぶつけている話だなぁと思っています。だからこそ合わない方は合わないかもしれないんですけど……。すみません。なので、つくばねののお話を好きだと言ってくださる方がいるととても嬉しく思います。ありがとうございます。

このお話の二人に関しては私もかなり気に入ってるので、頻度は低いかもしれませんが、この二人を全く書かないことになることはないんじゃないかなぁと思っています。なので、これからもつくばねののお話を楽しみにしてくださる方がおりましたら、とてもとても嬉しいです。

これからもどうぞよろしくお願いします。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

2022.02.25 栄田



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