鳴らすギターと虹色の空


君が呼吸を面倒だと嫌ったとして
昇り始める太陽を拒んだとして
それで世界がどうなろうが
僕は知らん振りをして ペダルを踏む

君はただの夢だったとして
存在すらも全部嘘だったとして
そして世界が壊れゆこうが
僕はそれでも構わない

何も変わっちゃいないのは
きっと僕のほうで
懐かしくてそっけない その声だけで
崩れそうになる

君がすべてなんて、ありがちね
鞄の中の溶けかかったキャンディ
何年経っても色褪せない 何年経っても消えやしない
この匂い失くしたくなくて
ぎゅっとずっと抱きしめていた
こんな決まりさえなかったら 世界はもっと自由だったのに

幸せを望めるわけじゃないし
不幸を許せるわけでもないの
じゃあ何を願えばいいのだろう
そんな資格なんて無いんだけどさ

何も変わっちゃいないのは
きっと君もそうで
遮ってしまったよね
言いかけた その続きはなに

君がすべてだって、言えたらなあ
氷の溶けたレモンウォーター
何年経っても色褪せない 何年経っても消えやしない
君はわりと 僕が忘れてしまっていたことを
覚えているのだった

幸せ探しに行ったら 壊れやすそうなくせに
どれも高価で
ああ もっと、 確かなものをあげるよ

君がすべてなんだ、それだけで
世界はまだ廻り続ける
夢ならどうか覚めないで
いつかそう願ったっけなあ、

鳴らすギターと虹色の空
世界が刻んだ最後の光
こんな日は君に会えたらな
こんな日は君に会えたらな







(2008.06)







  

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