混合短編 | ナノ




4

なんか仲良くなれたらしい桃ちゃんに連れられて綱吉は屋上でお昼を食べることになった。

レギュラー同士でよく集まってるらしい。いいのか?

簡単に彼らと自己紹介し合ったところで屋上の扉が開く。

そこにいたのは見覚えのありすぎる少年。


「やっ、リョーマ君。久しぶりだね」


にこやかに笑って声をかけると想像以上に驚かれた。


「綱吉!?何でいるの?」

「転校してきた」

「はぁ、いきなり?」

「うん。ちょっとした家出だよ」

「何?奈々さんと喧嘩でもしたの」

「ううん。してないよ」

「じゃあ何でさ」

「いろいろあってね……」

流れるような会話に入っていけないでも桃ちゃんは気付いたよう。

他の人たちは、へ?って顔をしている。

そんな彼らに説明しようと声をかける。


「あっいい忘れてました。リョーマと俺って従兄弟なんです。みなさん、いつも俺の従兄弟がお世話になってます」


改めてよろしくお願いしますねと綱吉はにっこり笑った。



談笑しながらお昼を食べていた頃、何かの分厚いノートを持った乾がギョッとしたように声を出した。

「並盛中と言ったか?」

「ええ。そうですけど」


驚いたように聞き返してきた乾に不思議そうに綱吉は答える。


「あの最強の風紀委員会があるという並盛か?」

「ええ、まぁ」


どうやら、並盛のことを多少知っているらしい。


「乾、最強の風紀委員会って何だい?」

「うむ。俺も詳しくは調べられなかったのだが」


あの乾が調べられなかったという信じがたいその前置きに青学レギュラーメンバーは驚き、綱吉はあの雲雀恭弥だからなぁと遠い目をした、のを軽く無視し乾は説明を始める。


「並盛中学校の風紀委員会であり町の支配者。暴力でもって並盛の風紀を守っているそうだ」


中学生の委員会が町を支配しているだとか、風紀を守るのに暴力をしているだとかあまりの常識はずれに青学レギュラー達はポカーンとする。


「あっているか、沢田」


問いかけに綱吉は頷く。


「ちょっと待った!それっておかしくにゃいかな」


菊丸の当然の疑問に苦笑しつつ答える。


「う〜ん。でも実際そうだからな。きょ…雲雀さん、並盛に何かあった時は真っ先に何とかしてくれるから」


最も群れてるってだけの理不尽な理由で人を咬み殺し…ボコボコにしたりするけど、と綱吉が付け加えると青学レギュラーたちは顔を青ざめさせた。



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