相反する立場 | ナノ




1

《side Detectiveboys》


「みなさーんおはようございます!!」


帝丹小学校1年B組の朝、教室に入ってきた小林先生にそれまで雑談をしていた生徒たちの注目が集まる。


「センセー!転校生が来るって本当ですか?」
「あらなんで知ってるのかしら?」


歩美の質問に答えた先生の言葉に歓声が上がった。

日直の光彦が教務室で転校生らしき人物が小林先生と教頭先生と一緒にいたのを見たと言い、そこから噂が駆っていた。


「女の子それとも男の子ですか?」
「センセーどんな子ですか?」
「かわいい?カッコイイ?」
「あーもー落ち着きなさ〜い!!」


転校生について盛り上がり過ぎた教室で小林先生は転校生に入って来てと声をかけた。

入って来たのは二人の男子だった。

つーか二人?とコナンは疑問に思い、またこのクラスは転校生がやけに多いなと呆れた。

コナンに灰原哀と東尾マリア、ついでにこの二人と全部で五人。

たった一年の間に随分と人が集まったものだ。

一人はウェーブがかった黒髪に翠色の瞳、牛柄の服を着ている。

もう一人はエメラルド色の髪に同色の瞳、カエル柄のパーカーを着ている。

二人とも外人っぽい顔立ちでカッコイイとか賞賛されている。

「二人とも自己紹介してね」

「ミーはフランですー」
「俺はランボ。好きなものは葡萄飴なんだもんね」


カエル柄がフラン、牛柄がランボというらしい。

意外と二人とも日本語が得意のようだ。


「おいアホ牛好きなものは葡萄飴とかバカなのー?自己紹介ってのは名前だけ言えばいーじゃねーか」
「仲良くなるための取っ掛かりだもんね。名前だけなんて素っ気ない」
「そうー?」
「そうだよ」


フランとランボはどうやら知り合いらしい。


「あっ、取っ掛かりと言えばー少年探偵団って誰ですー?」


いきなりフランが言い出したことにへ?って思った。

スルー?とランボが呟き、続ける。


「俺も知りたい!新聞に乗ってたもん」
「オレッ」
「理由はそれじゃあない癖にー」
「一言多いよバカエル」
「ケロッ」


「少年探偵団はオレ達だー!!」


一度声をだそうとして遮られた元太が立ち上がりながら叫んだ。

続いて自己紹介した元太に歩美ちゃんと光彦が続く。


「小嶋元太だ!」
「私は吉田歩美よ」
「円谷光彦です」


三人から求めるような視線を感じて灰原とコナンも仕方ないとばかりに立ち上がる。


「灰原哀よ」

「俺は江戸川コナン。少年探偵団はこの五人だ。よろしくな」




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