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日頃からホスト部では色んな衣装をきて姫たちを喜ばせていますがうちもそんな衣装が毎回楽しみで雑用ながら着ていたり。今日はアラビアのコスでテンション上がってます。いつもテンションが低い複主2の名前も民族衣装って可愛いと言っている。着るのはまた別らしいが。胸ないのが目立つね、という余計なひと言をそえて似合ってるよと言ってくれた。最初の一言がなければ素直に喜んだのにな。とりあえず褒めてるんだろうから喜ぼう。

光「2人ともこういうの好きなの?」

1『うん、複主2の名前とはまるツボは似てるけど好みは違うんだよなぁ。なんだろうね。まぁ、全く一緒ってのもそれはそれで嫌だけど。』

2『だって名前はロリショタなんだろ。まぁ、お似合いだけどな幼い同士で。』

馨「そういえばさ、さっき弟子入りしてきた子。あれは駄目なの?ロリじゃんもろ。」

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それは数分前いつも通り接客したが客は小さな男の子だった。我が王宮で迷子か!と役になりきる環先輩に俺はあんたが王なら絶対下につかないなどといい迷子?をほっておいてまたぎゃーぎゃーと騒ぎだす。案の定俺しかいないよな!とうちに振られるが多分環先輩が王だと国、滅びます。というか複主2の名前か鏡夜先輩に国を乗っ取られるとかいや、複主2の名前は盗賊の頭とかの方がと頭で考えていると小さな男の子が口を開いた。

鷹「あ、あんたがキング…?」

環「…。」

鷹「キング!!」

1『うわー、すげー喜んでる。わかりやすいなぁまぁ、呼ばれてないしね。相当嬉しいんだろうね。』

2『俺は認めない。あんな馬鹿そうなのが自分より上なんて。鏡夜先輩のが王っぽいのに。王ってか帝王ってかんじだけどさぁ。ま、いつでも下克上なんてできそうだしいっか。』

鏡「確かに環は馬鹿っぽいが奴は一応お前らより年上だぞ。それに一応頭もいい。馬鹿だがな。」

2『先輩って事も認めてないッスよ。いや認めても下克上に先輩は関係ないし鏡夜先輩を敵に回すよりは環先輩の方が楽かと。売上も追い上げてきてるしいけっかなぁ。』

鷹「おい!!俺の話を聞け!!なんで内部で揉めてんだ!初等部5年A組鷹凰子嗣朗!!ホスト部キングに弟子入りを志願する!!」

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かくして環先輩に弟子がついたのですが。違うよ!うちはほんわかした可愛い子が好きなのであってあんな生意気そうなっ。うちのことを雑用としか思ってないらしく子供のくせにおい、お茶とか言い始めた時には殴ってやろうかと思ったがうちは大人なのでそのへんはちゃんとやめておいた。そういう生意気な子供が嫌いな複主2の名前はいつもより更にテンションが低く疲れた顔をしている。馨が大丈夫かときけば引越しの準備で忙しい、と思わぬ返答が返ってきた。え、待ってよ。

1『ちょっ、引っ越しとかうち聞いてないから!!だっていってないしみたいな顔しないで!言おうよ、ねえ大事なことは言おうよ!』

馨「えー、ハルヒの家行くついでに隣の家を訪問しようと思ったのに。3人が隣どうしなんて滅多にない事なんだからさ。」

光「仕方ないから名前の家を物色しようかな。複主2の名前はいてもどっちにしろ入れてくれなさそうだし。」

2『な、だから嫌なんだよ。あと今の家は畳だからフローリングじゃないとダンスが踊れないんだよ。選択授業とってからというもの俺だけ課題が多いし変な発表会にもでろとか言われるし。美術の絵とかも持って帰ってやるとなるあの部屋じゃ狭いからな。』

1『カーペットとかフローリング敷く奴もあったじゃん。わざわざ引っ越すの?うちの晩御飯はどうしたらいいの!?誰が今後朝起こしてくれたり面倒見るの!?』

光「自分でやれよ。」

2『そうだよ、あの家が嫌なら引越せば?どうせ金はあっちもちだし気にすんな。『そっか。でもご飯!』あー、もう。じゃあルームシェアするか。ってか飯ぐらい自分で作れよいい加減。』

「複主2の名前くんと名前ちゃんがルームシェアですって!!というかご飯を作ってるのはいつも複主2の名前くんだなんて。なんでも出来ますのね。」

「お二方はやっぱりそういう関係でしたのね!?羨ましいですわ!!ズルいですわ!!名前さん!!」

2『やだな姫。ルームシェアするって事は襲う心配がないって事だぜ?つまり2人きりでも手をださねぇよ。誰がこんなちんちくりん。』

確かにうちが世界最後の女でも彼女にしないとか言ってたけどさ酷いよね。というか手なんか出されないし寧ろ喜ぶのはうちの方だ。ご飯や掃除はほぼ複主2の名前がやってくれるだろうしお母さん気質だから一緒に住んだら楽だ。まぁ、ルームシェアの件は詳しく話すこととして保留にしようとしたら双子が2人してうちに来ちゃえばいいじゃんとさらりと提案。おいおい、そんなことお前らが決めていいのか。部屋が余ってるからいいのか?普通親に相談するんじゃないのか。2人増えたところでどうってことないのだろうけど。

馨「ダンス出来る位の広さと鏡ばりの部屋もあるし。僕たちも使うデッサン用の道具とかうち親デザイナーだし芸術面のことするならぴったりだと思うけど。」

光「部屋なら有り余るほどあるし2人の事とあとハルヒをうちの養子にしたいって話は親にもしてるから問題ないしね。」

2『本人差し置いて養子の話はさておきありがたいけど光と馨と住むのは嫌だな。落ち着かないし、うざったそうだしお前ら。』

1『確かに。悪戯されそうだよね。朝起きたらいきなりどっきりとか、心臓もたない。』

光「そんなことあんまりしないよ。うち来ればいいのにさその辺の家より絶対いい家に決まってるのに。」

2『光はそんなに名前と一緒に住みたいんだ。なんだったらそいつだけ連れて行っていいよ。』

光「はぁ!?なわけないじゃん!!い、イタズラの標的にいいからだよ!それにハルヒと一緒でペット感覚だから。」

1『うわっ、やっぱりイタズラしようとしてたのか。しかもペットって「名前、お前はいつまでサボるつもりだ?雑用という事を忘れるなよ。複主2の名前も接客する、わかったか。」い、いえっさーっ。』

馨「あんま苛めないでよ。」

2『だってさー、人をからかうのって楽しいから。それに俺はただ会話をしてただけだし。それを過剰に取るほうが意識しすぎなんじゃない?』

S皆ーここにドSがいます、怖いよー。と心の中で叫んでいると(言ったら倍返しだし)ハニー先輩がちょこちょこっとやってきた。これが可愛いロリショタだなとしみじみ思う。似合うー?と見せた来たその服は初等部の制服だ。似合ってます!寧ろ違和感無くて怖いんですけど。写メとらして写メ!と撮影している後ろで嗣朗くんがなぜホスト部に弟子入りして時間がない訳を初等部に潜入して調査するという話で進んでいるらしくはいこれ、と渡された制服に着替える。え、まじでってな訳で潜入。実際は無理やり着せられ連れてこられた訳だが。あぁ、周りの視線が痛い。凄く怪しいものね。

1『あのー。一つ質問です。』

環「なんだ名前、どうかしたのかにゃ?」

1『なんで複主2の名前とハルヒは中等部の制服なのにうちだけ初等部なの!?意味分からない!?』

2『凄く似合ってるよ。とても様になってるから安心しろ。さっきからあの子何組の子?なんで上級生というるの?って聞こえてくるから。』

1『嬉しくねぇ!!そんなの聞こえてこないし!』

光「どっからどうみても小学生だね。素晴らしいと思うよ。」

馨「僕たちのスタイリングだけじゃこうはならなかったよ。」

鏡「どこまでも童顔だな名前は。」

銛「…あぁ。」

ハ「あ、複主2の名前引っ越すんだって?お祝いなにがいい?もっと早くに言ってよね。お父さん悲しむよ。」

2『あぁ、気にしないで。蘭華さんによろしく。引っ越したらうちに遊びにきてね、ハルヒ。』

ハ「うん是非。そういえば複主2の名前の女の子姿って久しぶりに見たかもしれない。クリスマスパーティーぶり?」

環「可愛いーぞ。複主2の名前も普段からそうやって女の子の格好をして喋り方もそのままでいれば。やはり今からでも女の子です、と伝えるべきか!しかし俺には可愛い娘が3人も1人には選べない!」

2『本当黙れって感じですよね、環先輩って。別に選んでくれなくてもこっちも選ばないんで。』

うわーん!!と泣き叫ぶ環先輩はほっといて。潜入捜査開始です!!しかし…皆は?迷ったてきな?ちくしょ、迷うの早いぞ私!!さっきまで一緒だったはずなのに。この校舎は初めてだからはしゃいで色々みてたらいつの間にか1人って完全に迷子ですよね。いつもうるさくて目立つのにこんなときだけ静かだなんて。潜入だしね。探してもいないので暇つぶしに黒板に落書きしていたら光が声をかけてきてびっくりする。やっと誰かに会えた喜びから抱きついてみたらなんだかオロオロし始めた。

1『迷ったんだよ、よかったー。探したんだけど見当たらなくて。ちょっとまって、今黒板消すから。』

光「いいよ、僕が消すから。高い所まで落書きしてるし。どんだけ暇だったの。携帯に電話したんだけど通じないし。」

1『あ、ありがとう。携帯鞄にいれっぱなし。皆が急いで着替えさせるから。それより潜入捜査はどうなったの?』

2『…今絶対名前ときめいてるよ。黒板消しから始まる恋なんて一世代昔かっーの。というかあんだけ一緒に騒いでて迷子になるとかあの子本当にどこまで馬鹿なの。』

馨「まぁ、そうなんだけどさなんで覗き見してんの僕たち。堂々と入って見つかってよかったってあの輪に混ざればいいじゃないの?」

2『馨が見てたんじゃん。それに光が一番に名前を探しに行くってうちら置いていったんだしなんだか2人きりになりたいのかと。』

馨「まぁ気にならないって言ったら嘘になるけど。複主2の名前は気にならないわけ?」

2『別に名前が誰と付き合おうが関係ないけど。あんま興味ないかな。からかいたいから隠れては見ているし別に邪魔したい訳でもないから乱入しないだけであって。』

馨「…だよね。あ、じゃあ自分に彼氏ができたらどうすんの。」

2『多分できないし、作る気もないしできてもどうするってどうもしないでしょ。』

馨「なんで?作る気って男装してるからとか?それとも名前とルームシェアするかもな仲だし?彼氏ができた時色々気を使うとか?」

2『男装はそうだね少しはあるかな。でもここにいつまでいられるかも微妙だしね。そういう馨は?ホスト部なんてやって本命は?』

馨「僕は…、ってか微妙ってどういう「馨、なにしてんの。」光、」

2『迷子を捜しに、なにやってんの。なんか環先輩たちは色々解決したみたいよ。』

まじか!スミマセン。というかいつから見られていたんだろう。馨はなんだか神妙な顔になってるけどまさか告白とかしてないよね!光の行動にときめいている場合じゃなかったかも。でもうちが迷っている間に解決してよかった。この年で初等部の制服でうろうろするのは恥ずかしいもんがある。ホスト部衣装の方があの空間限定でやるだけまだましだ。ってなわけで嗣朗くんの件も一件落着です。まぁ、うちは迷っててなにもしてないんだけど。あとなんだかんだで複主2の名前とルームシェアすることになったがぱしられそうだ。

「ふうん、それじゃドイツの彼女とは毎日メール交換を?」

嗣「まーね。けどあいつ意外とヤキモチやきなの。だからこんなキレーなお姉さん達と仲良くしてるなんてヒミツな?」

【やーん!!かわい〜!!】

2『…可愛いか?』

1『子供だから許されるんじゃない?大人がやったらいらっとするかもしれないが。』

嗣「女にモテんのなんて簡単だね。あんたホントにキング?」

環「ガーン!!」

鏡「名前また手が動いてないぞ。今回迷子になって制服を着ただけで特に役にもたたなかったんだから雑用くらいしっかりやれよ。」

1『はーい、すみません。でも複主2の名前だって接客してな、と思ったらやってる。逃げ足速いな!』

2『まぁ、小さい子も可愛いけどさガキにはできない事もあるよね。俺で試してみる?』

【キャーッ!!】

1『…それは不良じゃなく色気方面なんですが。』

2『不良=女と遊んでる。つまり軽い男なんだよ。キャラなんて適当でいいんだって。年上には先輩とか甘えとけばなんとかなる。』

1『なーる。』

いや、納得していいのかな。本当に適当なんだけどそれでも人気はたえないし寧ろその人のニーズに合ってかえてるのだろうしいいのかもしれない。複主2の名前が楽しそうだからいいやと思い紅茶をいれる。結局アラビアの衣装はあまり着れなかったけど着れないと思っていた制服もきれたし次回の衣装が楽しみだ。帰ったら引越し準備やれよと言う声に部屋にある終わらない段ボールの山を思い出したが忘れる事にした。今日も平和なホスト部です。




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