09

なんとかマネジャーの座を守りれんげちゃんとも仲よく友達!(強調する)として過ごしもう桜満開な季節です。そんな中せっかくなので綺麗な庭の桜の木の下で本日はホスト部をおこなっております。こんな下で雑用は楽しく姫たちも喜んでくれています。もちろん彼女たちの目には桜より目の前の王子様方が映っておいでのようでうっとり見とれた顔だ。その机にそっとお茶をだす役目にも最近はためらいなくいける。心を無にするのです。私は背景と一緒。むなしいとかやりづらい気持ちはとうの昔にどこかへ行ってしまった気がする。悲しいぜ、雑用。

「桜が凄く綺麗でお茶も美味しいですわ。それに複主2の名前くんもいますし。」

2『俺も楽しいッスよ先輩。なぁ、こんな所で告白とかされたら引き受けてくれる?せーんぱい。まぁ、断っても俺から離れるのなんて許さないし離してあげねーけど。』

【複主2の名前くんならどこでも!!(かわ格好いい!)】

1『(なんか慣れたなぁ。それに先輩、言葉に弱い女の子多いしね)こんな所で告白いいなぁ。ちょっと指をさして笑うな!どうせ無理だよ!!わかってるよ!!姫たちに優しいならうちにも優しくしてよイジワル!』

2『バーテン服って俺好きだ『無視かい!』仕事しなよお前は。姫たちはどう?似合う人と似合わない人っていると思うけどさ。』

「わかりますわ!!私も好きですわ。複主2の名前くんも凄く似合ってますわ。」

「えぇ、とっても格好いいですわ。本当にバーにいそうで、なんだか大人っぽい。名前さんも着物凄く可愛らしいですわ。」

姫たちにお礼をいうと和服って寸胴だと似合うんだよね、と爽やかな笑顔で毒をいう。どうせ胸ないけどさいちいち言わなくても。複主2の名前はさらしをしているが巻かないとブカブカの服着ててもばれるだろうし大変だなぁ。一緒にお喋りを楽しむうちにだから仕事、という複主2の名前に姫たちは優雅な笑顔で一緒にどうぞ、と言ってくれる。ああ、こんな女子になりたい。彼女たちがいい、というならお言葉に甘えようと思ったが横の王子は気に入らないらしく凄くめんどくさいという顔でうちをみる。

2『先輩、俺は先輩だけがいいっすけど。あんたを独占して誰も触らせないでほしい。だから俺だけをみてろよ。』

「キャー!独占してぇえ!」

鏡「ほらお前は邪魔だし仕事をしないのは困るな。借金の利子は増えるぞ。借金は半分にしたから自分の分は自分で払い終えなきゃな。あと写真集を作ったがなぜか複主2の名前の写真が少ないんだが?どういうことだ。」

2『写真嫌いなんッスよ。俺は写真集以外で借金返済するんで大丈夫ですよ。ああ、馨たちが呼んでるんでちょっと行きますね。なんだよ、お!ハルヒ可愛いな。』

ハ「ありがとう、複主2の名前も格好いいね。自分もそっちにすれば良かったかな。ズボンの方が動きやすそうだし。」

光「名前も似合ってんじゃん。」

1『本当!光が誉めてくれるなんて、明日は雨かな!「寸胴だからかな。」それさっき聞いたよ!!喜んだうちが馬鹿だったよ!』

馨「複主2の名前にでしょ全く。そうそう選択教科一緒にしようと思ってさ。何とるか決めた?」

1『うーん、どうしようかな。なんだか見たことない教科とか凄い難しいそうなのとかあるし。というかなんか近いよ。そんなに密着しなくても見えるって。』

「「いいじゃん、だって僕たち同じクラスだし。」」

あぁ、環先輩に見せつけるためか。馨は複主2の名前の腰に手をまわしてるし光はうちを後ろから抱きしめているような形だ。環先輩が騒ぐのでハルヒはそっちに行ってしまった。なんだかんだ仲がいいんだな。この前も環先輩はハルヒの事助けてたしなぁ。可愛いもんねハルヒ。フランス語会話はという選択肢になんだかおしゃれなイメージが浮かび心が動く。そんな理由でえらんだから後が大変だろうけど。案の定発音悪いからやめたらという複主2の名前の言葉どおり英語の発音でさえ苦戦してるんだしやめておこう。行く機会もないし。

2『悪いけど俺は芸術で入学したからダンスが必須なんだよね。その辺配慮してくれんなら一緒でいいけど。』

光「あー、大変だね。でもあと2つは一緒にできるね。あんまり難しいのは嫌だし、」

馨「…僕もダンスとろっかな。」

1『(馨と複主2の名前のコンビってよく見る気がする。ラストダンスも凄くお似合いだったし複主2の名前が誰かとくっつくとこみたいんだよなぁ)馨是非そうしな!仲良くね!』

2『じゃあ一緒にガンバロー。』

光「馨がいくなら僕も。名前もいくよね?ああ、でも踊れないんだっけ。また足を踏まれたらどうしようかな。」

1『ペアで踊るかもわからないでしょ!いいもん、ペアだったら光とは組まないから。』

光「他の人が可哀想だから僕が組んであげるよ。まったく世話が焼けるなぁー。『頼んでないんだけど!』はいはい。」

環「名前!複主2の名前!そんな性悪双子とつるむな!ちくしょう!俺が一年あとに生まれてれば!選択授業も修学旅行とかも一緒にいけたのにっ。」

埴「ねぇねぇ名前ちゃん、複主2の名前ちゃん。1年生のクラスは身体検査いつー?僕身長伸びてるかな、楽しみだね!」

かわいくハニー先輩が聞いてきた言葉を頭の中で反復させる。もうそんな時期かとのんびりしている複主2の名前とハルヒに全員の視線が集まる。いやバレるでしょ!!とつっこむがいつものように無表情。危機感がまるでない。あー…どうしよっか、と言葉には出すがそんなことちっとも思ってないようだ。このマイペース2人組めっ!!と心配しているのもつかの間そんな日はさっさと来てしまってとりあえず身体検査です。

馨「大丈夫!!僕たちが絶対なんとかするから!!」

1『複主2の名前、ハルヒ。安心してね!!』

光「任せとけ!!」

2『寧ろお前たちが手を出した方がかえってとんでもない事になりそうなんだが…。なにもしないでもらいたいね。』

1『まぁまぁ、それより桜蘭の身体検査ってどういうかんじなんだろうね。医療系に貧富の差ってあったらまずいしこういうのはやっぱり一緒かな?』

ハ「だったらいいな。」

【ようこそいらっしゃいまし。】

「ご機嫌よう、名字様と複主2の名字様には私斎藤が付き添います。順番を待たれる間に何かお飲み物は飲まれますか?さぁ、こちらへどうぞ。」

「名字様はこちらにどうぞ。」

1『とりあえずうちは普通に受けるけどなんで複主2の名前までくんの?一応今男なんだからね。変態ですか。色々キャラ的にまずいよ。』

2『鏡夜先輩が離れるなっていう命令。誰がてめぇの寸胴に興味あるか。俺がのぞくならもっとスタイルのいい子を覗く。』

かちんときたがまぁ、そうですよね。横では脱衣にカーテンなんかいらないと人の目を気にせず颯爽と脱ぎはじまる双子に女子が騒いでいる。ここの女子は一応お嬢様なんだしさ。これって営業の一環なのだろうか。ただのナルシストなのか微妙な所だ。ぼけっとそれを見てたら今から面白いものが見れるから、と光に手を引かれて4人で固まる。多分殿ならやるからさ、と馨が楽しそうに笑った。

「藤岡様、お支度はすみまして?」

環「はい。」

1『(ハルヒの格好をした環先輩。そして全く似ていないのだけれど)あはは!ばれるってそれは!』

光「ぎゃははは!!ホントにやったよこの人!!」

馨「あはははは!!馬鹿じゃねぇの!!天然にも程があるー!!あはは!!」

環「お前らァア!!複主2の名前はせめて笑ってくれ!その汚いものを見るような冷たい目はやめて!?」

鏡「おいハルヒ、複主2の名前。隣の教室に口止めした医師を待機させてある。さっさといってすませてこい。」

光「今日集まった医師って全部鏡夜先輩んちの病院から来てんだってさ。」

馨「鏡夜先輩も早くいやいーのに。」

埴「きょーちゃんちは病院をいっぱい経営してるんだよ。」

まぁ、そうですよね。売り上げに貢献している2人をみすみす鏡夜先輩が離す訳ないしこの人もなんだかんだで面白がっている。結局あっちでできなかったので一緒に
別室でうちもうけることにする。さらしなどをつけているためなんだか大変そうだなと思いながら人事に思う。インナー(キャミソール)になったとこでその時ゴソゴソと誰かが入ってきた。誰?

ハ「?あのう…。」

「違!騒がないでくれ!私はただ娘を「うさちゃんキーック!」

1『ぎゃー!吹っ飛んだぁああ。でもハニー先輩かっこいー!!』

「「ひとつ。人目を集めるこの美貌。」」

『『おい。』』

鏡「ふたつ、不適の大富豪。」

『『…。』』

銛「みっつ。醜い庶民の悪を。」

環「見捨てておけぬ紳士道。おてんと様が許してもこの桜吹雪が許さない!!」

【我ら桜蘭ホスト部。只今見参!!】

「い、命ばかりはお助けをー!!」

2『なんでそうなるんだ…。そしてすぐ謝るのも、いいや関わると面倒だし、身体検査しちゃおっか。』

1『そうだね!』

シカトだシカト付き合ってられん。なんだか長々と身の上話をしているみたいだしこの世界の事情を聞いてもうちらが助けてあげられる事なんて殆どないだろう。きっと環先輩たちならおっせかいでなんとかするだろうしそれくらいの権力もある。身長が少し伸びて喜んでいる間に一件落着したし私たちも無事に身体検査を終わらせた。無事にばれずに済んだってことでいいのだろうか。

光「大丈夫?まぁ、名前なんて誰も襲わないか。襲うならもっとスタイルのいい子を狙うし。」

1『光!複主2の名前に似たな!聞いたことあるような事をもう一度言ってうちを傷つけないでよ。』

2『仲いいねぇ。』

馨「本当に。」

『「…大人ですね、そっちは。」』

『「そうかな?」』

っていうか早く着換えろよ、と顔を少し赤らめた光に今キャミ一枚だった事に気づき羞恥心がじわじわときてカーテンに走る。だったら話しかけてこないでくれ。それともすぐに無事を確認したかったのだろうか。慌てる様子もない複主2の名前のように冷静でいることなんてきっとうちには難しいけどいつか光に子供っぽい、などとからかわれないようになってやると決意した。




[*prev] [next#]