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エウジェニオ王子の突然の婚約破棄がきっかけでこの国の情勢は大きく変わってしまった。元から関係が悪かった中での出来事、こうなることは皆分かっていたというのに。どうして止めることができなかったのか。

久しぶりに屋敷に戻ってくることができてホッとしている。息子が駆け寄ってきたが、今はあまり構ってやれない。落ち着いたら、何処かに連れて行ってやろうか。少し田舎だがクロークなんかいいな。あそこは緑が豊かだし水も美味い。何より領主のフィオーリ家とは血縁関係もあって良好といえる関係を築いている。息子を紹介しておくのもいいだろう。

噂によると暗殺集団マーダー・レルズの人間が送りこまれているとか。何かあってからでは遅い。明日から早速警備を強化しようと思う。とにかく今は少し休むとしよう…。
今日はこの辺りで筆を休めようと思う。


―ダルリアダ伯爵こと、ジーノ・テシオの日記・最後のページより―

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