沙織:「さぁ、五十一問目まできましたわ。ここから折り返しですわよ。電話は良くしますか? どちらから掛ける事が多いですか?」
山羊:「掛けるも何も、聖域内ではそういった通信手段はないからな。」
飛鳥:「言いたい事がある時は、シュラなら光速で私のところに戻って来れるし。私は主に伝令さんにお手紙を託すかな。聖域内を預かったメッセージを持ってアチコチ回ってる人、いるよね。」
沙織:「シュラが聖域外に任務に出ている時は、どうするのです?」
飛鳥:「ディーテかデスさんに頼んで、小宇宙会話で伝えてもらっているの。」
沙織:「黄金聖闘士は便利ですわね、電話いらずですわ。」
山羊:「アテナ……。」


沙織:「五十二問目です。といっても、これも無意味な質問でしょうか。電話の切り方を再現してみてください。」
山羊:「電話しないからな。再現も何もない。」
飛鳥:「そうだねぇ。」


沙織:「無駄な質問は終わりです。では、五十三問目。どんな時に相手の事を『好きだなぁ』と実感しますか?」
飛鳥:「はいはいはい! 私が心を籠めて作ったお菓子を、シュラが一心不乱に食べているのをジーッと見ている時! こんなに美味しそうに食べてくれるなんて、この人を好きになって良かったなぁって思うの。」
山羊:「そうだな……。俺は真剣にスイーツを作っている飛鳥の姿を眺めている時か。後は、一日の終わり、ベッドの中で飛鳥をギュッと抱き締めた瞬間だろうな。」


沙織:「次は五十四問目です。どんな時に相手の事を『可愛い』と感じますか?」
飛鳥:「可愛い……、シュラが? う〜ん、甘い物を制限されて拗ねている時、とか?」
山羊:「飛鳥は常に可愛いが、特に可愛いのは物を食べている時だな。食べ方が小リスのようで、見ていてホッコリする。」
飛鳥:「それ、可愛いの意味が違うんじゃ……。」


沙織:「次は興味深い質問ですわ。五十五問目。どんな時に相手の事を『バカだなぁ』と感じますか?」
飛鳥:「凄い大きなホールケーキを一個、全部一人で食べるって言い出した時かな。流石に、それはちょっとどうかと思うというか、酷過ぎるなぁとは思った。」
山羊:「だが、お前が技術と体力と精神力とを総動員して作り上げた渾身の力作だぞ。あんなに見事な美しさと、心まで蕩けそうな甘さと美味さを誇るケーキを、他の誰かには食わせたくない、俺だけの独り占めにしたいと思うのは当然ではないか。」
沙織:「甘党のシュラらしいですわね。でも、だからといって、ケーキをワンホールはどうかと思いますけど。」
山羊:「っ?!」


沙織:「では、五十六問目です。どんな時に相手の事を『色っぽい』と感じますか?」
山羊:「着物姿の時だな。浴衣を含め、飛鳥は着物姿になると、しとやかに大人っぽく、見惚れてしまう程に魅惑的な女になる。」
飛鳥:「シュラも着物姿になると色っぽくなるよ。普段から無意識の色気が凄いけど、着物姿になると、それが増すっていうか。」
沙織:「以前、城戸の屋敷でシュラの着物姿は拝見しましたけれど、良く似合っていて素敵でしたわね。」
山羊:「お、恐れ入ります、アテナ。」


沙織:「さぁ、五十七問目ですわ。キスはどちらからする事が多いですか?」
飛鳥:「ど、どどど、どちらからって、そんなハレンチな質問を……。」
山羊:「まぁ、ほぼ俺だろう。飛鳥は奥手な方だからな。」
飛鳥:「な、何をシレッと答えてるのよ、シュラ!」
山羊:「事実を答えたまでだが?」
飛鳥:「ううっ(恥ずかしい……。)」


沙織:「ふふっ、飛鳥さん、真っ赤ですわよ。では、五十八問目。どういった時にキスをしたいと思いますか?」
飛鳥:「そんな事、答えられないよ〜。」
山羊:「どういった時と言うか、俺は一年三百六十五日、四六時中、飛鳥とキスしたいと思ってる。」
飛鳥:「だから、シュラ! ハレンチ!」


沙織:「飛鳥さんには厳しい質問が続きますわ。五十九問目です。キスをしたい時、してほしい時、どうやって相手に伝えますか?」
山羊:「素直に伝えるぞ。キスがしたいと。」
飛鳥:「伝えるどころか、いきなりの方が多いと思うんですけど、はぁ……。」
山羊:「それは仕方ない。お前がそこに居るだけで、俺の心は誘惑されてムラムラするのだから。」
飛鳥:「ええっ? そ、そんなにムラムラしてたの?」
山羊:「いつもムラムラしてるぞ。」


沙織:「この質問は、どうでしょう? 六十問目ですわ。手を繋ぐ、抱き締める、キスをする。あなたが一番好きなのは?」
山羊:「抱き締めるのも良いが、やはりキスだな。飛鳥は華奢だから、力加減を間違えるとポッキリ折れてしまいそうで怖くなる。」
飛鳥:「私はやっぱり手を繋ぎたい。もっと人前で堂々と手を繋いで、イチャイチャラブラブしたい。いつも手を繋いで歩いてるのが当たり前で、シュラとはこんなに仲良しなんですよって言いたいもの。」
沙織:「女性ならば、そう思いますわよね。シュラは、可愛い飛鳥さんのために、もっと努力すべきでしょう。」
山羊:「そうは言ってもアテナ……。俺には、俺には……、クッ!」





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