「あそこに行けば、分かる」



全て、教えてくれた。



丹那はそう続けた。



「分かるって………」



「丹那、お前――――」



大丈夫なのか。



燐がそう聞こうとした瞬間、丹那は笑顔を見せた。



「丹那が殺したの」



笑顔で、嬉しそうにでも寂しそうに。



丹那は言った。



「だから」



窓の外を見る。



白い、柱。



「丹那が、やらないと」



決意したかのように、丹那は強く言った。



「もう、泣いてられないから」



母親がいた場所を見て、そして茉樹たちの方を見て。



丹那は言った。




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