ゼブラ テクト2ウェイ MA41
ゼブラ テクト2ウェイ0.5 MA41-BL
ゼブラ テクト2ウェイ;Amazon検索
パイロットSシリーズの成功を受けて企画されたと思しき外観をし、4mmスリーヴや三種の芯径が用意されて製図用の体を成しながらも芯硬度表示を省き、フリシャ方式(軸を振って芯を繰り出す方式。フレフレ、シェイカー)とその切替機能を搭載して筆記にも十分応えられるよう設計された「テクト2ウェイ」およびその廉価版「テクト2ウェイライト」、発売されて数ヶ月足らずの新製品をレビューします。
フリシャ方式は内蔵された錘の打撃力により芯を繰り出すためチャックを戻すばねの張力が弱く、加えてノックボタン形状が指をかけやすい末広がりのため、軽い感触でノックできます。
この形は、軸を上下反転して紙面にボタンを押しつけてノックするにも適しています。
ゼブラ芯は折れにくいのかクリーニングピンは付属せず.3mmにすらありません。
グリップ後方のフリシャ切替部を反時計方向に約45°回すとフリシャONとなり、フリシャOFFにすると錘中央のくびれに内部部品がはまりこんでこれを固定します。
錘の固定位置は前進位置つまり芯先を下にしてフリシャOFFとするよう設計されていますが、後退位置でもOFFにできなくはなく、重心を少しだけ後退させられます。
左:後退位置、右:前進位置
ただ、後退位置での固定は本来の用法ではないためフリシャ切替が堅くなります。
またフリシャ切替表示が何もなく、これにはひと工夫欲しかったところ。
金属製グリップは軸に差し込まれているだけでズレ防止措置が為されておらず、フリシャ切替部を回すときここを押さえながら行っていると経年劣化で空転し始めるかもしれません。ライトではズレ防止措置がとられています。
この10.2φグリップはSシリーズと違って扱い易い直筒形状です。
iso規格は.35mm黄, .5mm茶, .7mm青, 1.0mm橙と各線幅に識別色を割り振っています。これに沿おうとしているのはドイツ製とOHTO製くらいで、テクト2ウェイも規格にあまり関心がない軸色をしています。
製造中止が相次ぐ製図用品のなかで製図用シャーペンだけは今なお新製品が発売されることに驚きますが、現在の製図用シャーペンの主な使途が筆記であることを明らかにしてしまったような製品です。