昨秋、
パイロットハイテックCコレトがさらに拡張され、上級軸や5色軸、消しゴムユニットが発売されています。
今回はその5色軸と消しゴムユニット。
・5色軸LHKC25C
ゴムグリップはまたもや面積が増えました。なんということを……
さすがに5色軸ともなると太くなりましたが、それでもφ12.8mm(グリップ径11.3mm)で、
同社4+1ライトφ13.7mm(同φ12.7mm)より1mmも細くなっており、軸径を細くするためにねじ結合すらやめています。
というわけで5色軸を分解できなかったのが非常に残念です。
4色軸と5色軸では、スライドレバーを繰り出してもペン先が戻ってしまうことが多々あり、レバーを押しつけながら繰り出さないとなりません。
そんなふうになるのは、コレトのスライドレバーが本来2色/3色軸用であって4色/5色軸用ではなく、作動を補うために4色/5色軸の中央に鉤針状の部品を組み込んでおり、これがガクガク動くからなのです。
コレトの利点であるレバーつき替芯が多色化に伴って裏目に出ているわけです。
・けしごむユニットLHKRF-28E
これは
ピンポイント消しゴム以上の
モノゼロ競合品。
ノック式φ2.3mm消しゴムで、モノゼロと同径ですが共用不可。替ゴムLHKRF-15ERFは2本入り。
シャーペンと同じ金属製チャックが内部にあって、消しゴムに取りつけられた串棒を掴んで繰り出すという、モノゼロと同形式。
消しゴム交換も同じく、ノックしたまま前方から挿し込む前装式。
しかしこれがモノゼロと違って非常にやりづらい。消しゴムに取りつけられた串棒が0.8mmほど細いだけで、操作性に大きな違いを生むとは思いもよりませんな。
このように同一軸に繰出式消しゴムを組み込んだ製品には前例があり(参照リンク→
TOMBOW erasha ← HI-TEC-C COLETO / 箱から文具をひとつかみ)、またモノゼロと同じく消字力も低い(といっても実用上問題なく書き直せる)のですが、消しゴムがあるとないとではやはり大きな違いがあり、何よりも多機能ペンの一部として供給されるところが長所です。
もちろんその専用設計は短所でもあるわけですが、コレト製品群全体として捉えると便益性があります。
この消しゴムユニットは工夫次第で
三菱スタイルフィットに組み込めます。
アナログ筆記具市場が縮小するなか、随一の拡張性を持つコレトは、替芯価格が割高にもかかわらずよく売れていると聞きます。
拡張性と横断的な商品性格が好まれていると推測しますが、たんに所有欲を満足させられる、集めて楽しい商品なだけだったりするかもしれません。
さて、私はアナログなことに未だブログ草稿を紙に書いており、今回はコレト0.3シャーペンで書きました。
0.3mm芯など細芯で書くと芯先が紙面にめり込んで、消しゴムで消しても消えずに残ることがあります。
しかし今回気づいたのですが、消字力が低いと思われたコレト用消しゴムでならこの消えない筆跡も消しやすいのです。これは
モノゼロも同様です。
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