2013/01/13 22:41 代わりの先生もいないのでクラス内は無法地帯だ。 私は部活のことについて考えていた。 これからどう育てていくか、他校も交えた練習試合はいつするのか、たくさんの案件がある。 突然、前の席の女子が話し掛けてきた。 中学からの友人で運動部に入っている。明るくてサッパリした性格だ。 「リコ、好きな人いる? もしかして日向君? それとも伊月君?」 「いないし日向君も伊月君もただの部員ですー」 「バスケが恋人ですね、分かります」 「そういうこと」 友人は私のノートを覗き込んだ。 彼女は自分の筆箱からシャーペンを取り出し、私が使っていたノートに何かを書き込む。 返却されたノートの隅に『頑張れ』という文字が書かれていた。 「ありがとう」 「どういたしまして。じゃ、寝るわ」 「分かった。おやすみ」 「おやすみー」 comment (0) |