返品不可な君



手に入れたいと思ったのは
いつからだろうーー













『あっ!!土方さん!!いらっしゃい』



ニコリと笑顔で店から顔を出したのは
3ヶ月程前から親しくなった甘味屋の娘



「おぅ。いつもの1つ」



そう言えば、はいと返事をしてまた店の中へ



















3ヶ月前、偶々1人で攘夷浪士を検挙した際に怪我をした俺を手当てしてくれたのが咲夜だった


『大丈夫ですか??痛みませんか??』




怪我と言ってもそれ程深い物でもなかったから放って帰ろうとしたら偶々通りがかった咲夜に出逢った







それが最初の出逢いだった







刀傷を見るなりサッと血の気が引く様な顔をして慌てて店に連れて来られ、そのまま俺の手当てを始めた(俺がいたのは甘味屋の裏だったから)






『びょ、病院行きますかッ!?救急車ですかッ!?』



テキパキと手当てをしているのに
不安そうに涙目で俺に質問を投げ掛ける姿に不謹慎だが少し笑えた




「オイ、」



どっからどう見てもテンパっている女を落ち着かせる為に俺が真選組だと伝えると納得したのか少し落ち着いたようだった




「迷惑かけて悪かったな。後コレどーも。」




手当てしてもらった腕を見せて礼を言う





その時はじゃあなと、そのまま別れたが、後日総悟と見回りの途中で寄った甘味屋でまた再会したのだ















それから店が近かったのもあってよく彼女の店に行くようになった




初めは興味本位で、


涙目になりながら見ず知らずの人間を助ける彼女がどんな人間なのか知りたかった



次に気付いた時には
もう咲夜に惚れていた



どこに、と聞かれると難しいが強いて言うなら魂に。



優しく気配りが出来て、だがいざという時は怒る事も出来る。

そんな芯のある所に惚れたのだろう


(…言っておくが俺は別にストーカーでは決してない)



















『お待たせしました……土方さん??』
ボーっとしていたらマヨ団子が出来たのかいつの間にか咲夜が目の前にいた





「嫌、何でもねェ。」



そう言って団子を頬張っていると在ることに気付いた




「オイ、…団子1つ多いぞ??」



ミスかと思い何故か隣で同じように団子を食っている咲夜に告げた




『あ、気付きました??』



「??」



嬉しそうに笑いながら俺の反応を伺っている




『今日土方さん、誕生日だって聞いたので1つオマケです』


内緒ですよ、と笑うコイツの笑顔にまた惹かれてしまう




『本当はもっとちゃんとした物の渡したかったんですけど、誕生日だって知ったのが昨日だったもので』



プレゼント…そう言えばここ最近はそんな物貰ってなかった気がする




プレゼントか………!!



「ありがとな。……でも確かにプレゼントが団子1本ってなぁ」



咲夜が困る様にわざと意地の悪い事を言う



『えっと…本当ごめんなさい。また今度改めて用意しておきますから…ね??』



気持ちは嬉しいが生憎今俺が欲しいのは
団子でも別の何かでも無い




「何もねェならお前からしか貰えねェもんをくれ」





『??』



意味を理解してない様子の咲夜に手招きをして耳打ちをする



「つまりーー」



『ッ!!』





プレゼントはお前で



((…返品不可ですけど宜しいですか??))

((上等だ。ぜってェ放さねェ))







***

遅れてしまいましたが
土方さん誕生日おめでとうございます(^o^)


これからも素敵な土方さんでいて下さい!!




初の土方夢と言う事で思った様に行きませんでしたが、これからもっと頑張って行こうと思います(`・ω・´)

因みに土方さんの誕生日をヒロインに教えたのは総悟です(笑)


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