そんな訳で、居ないだろうと予想しながらも一応来て見たら
まさかの居らっしゃりました…
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい……ヤバいィィイ!!
沖田君と! 屋上で!!
2人きりィィイ!!!
き、緊張して一言でも喋ったら吐きそう
どうしよォォオ!?
「…で、何の用ですかィ?」
はっ!?
呼び出しておいて何も喋り出さずに1人でアタフタしてたら、迷惑極まりないよね!?
チラッと沖田君を見てみるとダルそうな顔をしていた
『あの……』
言い掛けた所でふと思った
私は一体何を伝えたら良いんだろう…?
「?」
告白…?
嫌々冗談じゃない
上手く行くわけ無いし、まず沖田君絶対私の事知らないでしょ
知らない人から告られても迷惑だよね?
でもせっかくキッカケを得られた訳だし、何かしなければ……
「告白じゃ無ェんですかィ?」
『え!?』
はやり慣れているのか、普通の人なら簡単に言えない様な事を淡々と言ってきた
顔的にかなり面倒くさそうだ
100%面倒くさいんだきっと
今告白してもやっぱりフられる事山のごとしだ
よし、辞めとこう
『えっと、そう言う訳では…』
「?…用無いなら俺帰るんで」
サッサと教室に戻って行こうとする沖田君
『あ、ちょっと待って!!』
「…なんでさァ」
思わず呼び止めてしまった
が、特に話す事も浮かばない
でもこのまま大人しく帰るのは勿体無いし、確実に葵に罵られる
『あの、ちょっと相談と言うか協力?して欲しくて…!!』
「協力?」
『じ、実は私今気になる人がいるんだけど、どうやったら距離を縮められるか分かんないって言うか…、お、沖田君にアドバイスを貰いたいなァ…みたいな?』
…何言ってんの私?
………何言ってんの私ィィイ!?
「何で俺なんでさァ?」
何故でしょう…?
本人すら何故そんな事を口走ったのか分からないので、聞かれても困ります
『えっと…ホ、ホラ、沖田君ってモテるし!だから、逆にこう言う時どうしたら良いか分かるかなーと…お、思いまして……』
…なのに、何故か余計な事ばかりがペラペラと口から出て来る
しかも言ってる事が滅茶苦茶過ぎて言い訳苦しい…
口から出任せ、ってこう言う事を言うんだな
「へー」
…へーってなんだそりゃ
興味0過ぎて虚しくなってきた
まァこの話流れ的には、沖田君には全く関係無い話だしね
興味無くて当たり前だけれども、
ダメで当たり前って言うか、逆にOKされても困る話なんだけど、
「協力してやっても良いですぜ?」
『やっぱり駄目だよね……って、えっ?』
「俺が協力してやるって言ったんでィ」
協力する?
直訳→協力する
『沖田君が?』
「そう言ってんだろ」
『…因みに何故に?』
「ヒマだから」
あと、面白そうだから、と付け足して彼は笑った
『…ま、まじてか、』
もしかして後戻り出来なくなって…しまった?
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