暗闇の中にハーフムーンが白銀色にぼんやりと光っていた。
それを見て思わずチャールズのようだと思った。
闇の中で唯一白く光っているのに、
暗闇よりもその白さのほうが何故か危険を感じる。
コポコポコポ‥
チャールズは水差しの水をコップに注いで、
ベッドに座った私にぶっきらぼうに差し出した。
『水、のむ?』
この人は優しいんだか優しくないんだか…
結婚して2週間ほど経つけどその心はいまだ掴めない。
首を横に振ると、彼は私に渡すハズだった水をナイトテーブルの上に置いて私の隣で横になってクスリと笑った。
チャールズが勢い良くダイブしたため、ベッドのスプリングは大きく揺れた。
『心配しなくても、もう無理に襲ったりしないよ』
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