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「到着致しました。グレイ伯爵」
ハッと目を覚ますと、
ジョンの操縦する馬車は見慣れた我が家の前で止まっていた。
『……ボク眠ってた?』
目を擦りながら、ジョンに尋ねるとジョンは小さく「えぇ」とだけ言った。
夢の中でジーメンス卿との対話を思い出していた。
そーいえば、そんな話もしたっけなんて思いながら馬車を降りて我が家に入る。
陛下に報告の終わったボクは、ある程度の休暇をもらって久々に帰宅した。
(名前はボクのいない間なにをしてたのかな?)
メイドに尋ねて、名前のいる部屋に行く。
1週間ぶりに会った名前は当たり前だけど何も変わっていなかった。
それでもボクにとってはこの1週間がスゴく長く感じた。
メイド達とティータイムを楽しんでた名前はボクを見るなり、
小さくはにかんで優しい笑顔で呟いた。
「おかえりなさい」
名前の笑顔に癒されて仕事の疲れが全部吹っ飛んだ。
……ただいま。
「惹かれ合う者」
続く??
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