「チャールズ、どこに行ってたの?」
部屋を出て、帰ってきたチャールズは少しげっそりしているように思えた。
今回のパーティーは2日続けて行われるもので、今夜はオックスフォード邸にチャールズとともに泊まることになった。
『別に。ちょっとお腹が空いたから、使用人に食べもの用意してもらってただけ』
そう答えるとチャールズは上着を脱いで、ベッドに腰掛ける。
…―本当はオールコック夫人に逢いに行ってたんじゃないの?
……と、言い掛けてやめた。
証拠は何もないのだから。
「お……オールコック夫人って、すごく綺麗ね!あんな綺麗な人がチャールズの友達だなんてちょっとビックリ」
気付いたら、言うつもりもない言葉が口から飛び出していた。
『はぁ?』
彼も突然の話題にちょっと怪訝そうな顔をする。
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