夜の終わりは別れの始まりを告げ、
キレイな朝の光が、罪深い 汚れた私を照らしだす。
「もう朝か……」
眩しさに目を擦り、首を横に向けると最愛の人が規則的な寝息を立てて眠っていた。
「グレイ……」
彼の寝顔を見ると愛しさが込み上げてきて、
その綺麗な白髪 に手を伸ばそうとしたが理性で止めた。
ダメだ。
私は彼に触れる資格はない。
彼と一つになることができた。
彼と一晩を共にすることができた。
それだけで十分じゃないか。
涙を飲み込み、
体を起こすとベッドが軋む。
昨夜のまま床に落ちた衣類を羽織り、部屋を出ようとした時……
『どこ行く気?』
ベッドの主に腕を掴まれた。← → ページ数[1/2]
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