▼ 強制召集
< 明日お前暇だな、空けとけ。 >
夜中、突然の脅迫まがいのメールに石化しました。
朝になりました、昨日は妙に眠れなくて寝不足気味です。
なんだったんだろう、あのメールは。
起きて夢かも知れない!と目覚め一番に携帯を開いたけど
そこには昨日の夜同様恐ろしい文面があるだけだった。
「…うーん…。」
「ちょっと朝から辛気臭い声なんか出して、どうしたの?」
お母さんが不思議そうな顔で声をかけてくる
そりゃすごく見た目もオーラも怖い人から謎の脅迫メール来たら誰だって辛気臭くもなる
ってゆうかなんで暇だな、って確認口調なの?おかしいでしょ。
普通は暇か?とかまずワンクッション置くもんだよね?
あ、そうか。阿含さんは普通じゃなかった。うん、すっかり忘れてた。
「もう、そんなナマエちゃんの顔を見たら進くんが心配するわよ?」
「えっ、なんでそこで清十郎くんが出てくるわけ?」
「あら貴方たち付き合ってたんじゃないの?」
「お、おおおおお母さん!?何言ってるの、そんなんじゃないよ!」
この人は何を突然言い出すかな…我が母ながら発想力が卓越してる。
清十郎くんとあたしが付き合ってるなんて…どこをどう見たらそう思えるんだか。
「でも進くんいいじゃない、優しくて真面目でカッコイイし。」
「そ、そうだけど!だからって付き合ってるとかないから!」
「あらそうなの?進くんとナマエちゃんお似合いだと思ったのに〜」
「も、もうお母さんってば…行ってきます!」
これ以上何か話し込むとペースに巻き込まれる恐れがあるから
少し早いけど待ち合わせ場所へと急いだ