4年生

 四年生。
 ロン(のパパ)に招待されたクィディッチ試合の会場につながるルートで合流したディゴリーファミリー。正直ディゴリーは苦手で、なるべく近づきたくない。そうロンに言うと彼はいろいろと気遣ってくれ、友だちのありがたさを再認識した。
 決してディゴリーが嫌いなわけではないのだが、去年クィディッチで初の黒星をつけられたことや、真っ直ぐな彼の姿勢を眩しく感じ、近寄りがたい。

「ディゴリーを太陽と例えたら、私はモグラかドラキュラかな。太陽はみんなを照らし、モグラとドラキュラは――影で怯えながら生きるしかない」

 ディゴリーを視界から外すと、ロンの妹であり将来の私のお嫁さんでもあるジニー・ウィーズリーと目が合った。ほんのりと頬を染めているジニーは可愛いが、そういえば私は彼女と結婚するのは無理ではないか? ジニーが嫌いなわけではないし、どちらかといえば好きに分類されるが流石に同性結婚は遠慮したい。

「(そういえば、ジニーはまだしも、チャンのことは全くもって好きにならないな)」

 私の初恋の相手となるはずのチョウ・チャンだが、何度考え直しても“ライバル”という言葉以外浮かんでこない。ありがたいことではあるが、違和感を感じる。

120715
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