3年生 三年。 来年からまた波乱万丈な学校生活が始まるのだから今年くらいはゆっくりした一年を送りたい。無意識にそんなことを零しまったのがきっかけで私の髪を弄っていたダドリーが(ただでさえこんがらがっている髪をさらにぐしゃぐしゃにされた)、いったいどんな学校生活を送っているのだと尋ねてくる。どうせ信じることはないだろうとこれからの学校生活(予定)を話して聞かせると、目の色を変えたダドリーはそんな学校辞めてしまえと言いだした。 「ちゃんと卒業しないと就職が難しくなるから」 「養ってもらえばいいだろ」 「養ってくれる人なんかいないよ」 「な、なら、」 「?」 「僕がお前と結婚して養ってやる」 ダドリーの言葉にぎょっと目を見開く。彼は嫌がらせに人生を捧げるつもりなのだろうか。誰にもメリットにならない申し出を受け入れるわけにもいかず懇切丁寧に断るとダドリーは顔を赤くして怒った。いや、でも、そんな嫌がらせのために結婚をするなんていくらなんでもやりすぎではないだろうか。ダドリーにもう少し自分の人生を大切にするように説得したが、そんな言葉はダドリーの耳に届くことはなかった。 120710 次のページ# 目次/しおりを挟む [top] |