二人は兄弟 日の当たる中庭で、ブラックくんとレギュラスくんとランチをしていた。ブラックくんとレギュラスくんが兄弟であるということを知ったのは今朝のことで、確かに容姿が似ているかもしれないと二人を観察していると、ブラックくんに頭を叩かれる。人を舐めるように見てんじゃねえよと怒られたので素直に謝罪をすると、レギュラスくんにあなたは本当に教師ですかというような目で見られた。……この兄弟、私の扱いが酷くないだろうか。 「これ、うまいな」 「肉ばかり食べていると栄養が偏りますよ、兄さん」 「栄養はサプリメントで補えばいいんだよ。ほら、レギュラスも肉を食え」 「いりません」 「チッ……仕方ないからヘンリーにやるよ」 目の前に差し出された骨付き肉に視線を落とす。これを調達してきたのは私だというのに、仕方ないとはどういうことだろうか。しかし、肉が好きな私がブラックくんの申し出を断ることはできず、脂がのった肉を受け取ると側面にかぶりつく。香ばしい香りと肉汁の足が口の中いっぱいに広がり、幸せな気分に浸る。シンプルな味付けが肉の美味しさを引き出していて、とても美味しい。余すことなく肉をたいらげると、膨れたお腹をさすった。 130605 次のページ# 目次/しおりを挟む [top] |