ピーター視点 地下にある女子トイレで実験をしていると言った途端リーマスは顔つきを変え、その形相に思わず悲鳴が出た。 話し合いを続けているシリウスとジェームズに近づいたリーマスは、いつもより一層深い笑みを浮かべて、シリウスの胸ぐらを掴む。 「お、おい、どうしたんだよ、リーマス」 「女子トイレで実験を行っているって、どういうこと?」 「うげっ、どこでそれを……ピーターか」 つり上がった目で睨んでくるシリウスに身が縮こまるも、リーマスにシリウスの威嚇は通じないようで、リーマスは変わらぬ笑顔でシリウスの胸ぐらを揺さぶっている。 「やっていいことと、悪いことがあるよね」 「ちょっ、待ちなよ、リーマス!」 「そ、そうだ、待て、リーマス。これにはちゃんとした理由があるんだ」 慌てて止めに入ったジェームズはリーマスの笑顔を見て口元をひきつらせ、シリウスに至っては、襟が締まっているのか、リーマスに怯えているのか、青い顔をしていた。それからリーマスを納得させるまで数分もかからなかったが、リーマスからかかる圧力のせいで、何時間も拷問にかかった気分を味わうこととなり、リーマスは二度と怒らせないようにしようと心に誓った。 130123 次のページ# 目次/しおりを挟む [top] |