花見の席取り

 花見の席取りに行った山本くんたちのために温かいドリンクを差し入れにきたのだが、目の前で繰り広げられる戦いに目を丸くする。
 なぜ戦っているのだろうと疑問を持ちつつ、戦いに割り込むことをリボーンに禁止されため、一切の手出しはせず、雲雀くんとの勝負に負けた獄寺くんと山本くんに、湯気がのぼるお茶を差し出す。山本くんはもちろん、獄寺くんも素直にお茶を受け取ってくれ、内心驚いたのは内緒だ。

「おお、可愛らしいお嬢さん」

 背後からかけられた声に全身の細胞が拒絶反応を起こした気がした。馴れ馴れしく肩に腕を回してきた男性の名前はシャマルといい、有能な医者だとリボーンが説明してくれるも、歯の浮くような褒め言葉を並べていくシャマルにさぶいぼがたち、気がついたら顔面に肘鉄をくらわせていた。ガツンという衝撃音に視線が集まり、目をこれでもかというほど開いたボスと視線が絡み、身が縮こまる。眉を下げ、謝罪の言葉を口にしようとしたのだが、その声は獄寺くんによって遮られた。

「お前にしては、よくやった」

 地面に倒れているシャマルを見下ろしている獄寺くん。「ここ、褒めるとこー!?」とボスが叫び、「ヘンリーってやるのな」と山本くんに笑いながら肩を叩かれた。



◆ハルハルインタビュー

「ツナさんに質問です!」
「え、俺?」
「はい! ヘンリーちゃんの印象を教えてください」
「ヘンリーちゃん? …………怖い人、かな」
「はひ? ヘンリーちゃんは怖くなんてないですよ! 優しい人です!」
「確かに、いい人だとは思うけど……初対面で惨殺とか言うし、この前花見の席取りをしてたとき……」
「席取りをしてたとき?」
「シャマルにブチ切れて、股間に肘鉄を……!」
「は、はひー! デンジャラスです!」

130103
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